フリーランスで働ける在留資格


行政書士 永井国際法務事務所

VISA申請や帰化申請にまつわる内容を中心に連載形式のコラムです

外国人がフリーランスとして働くために特化した就労在留資格はありません。

日本で就労する外国人の多くは、高度な専門的知識やスキルが必要な「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得して就労しています。
そのスキルを活かした分野でフリーランスとして働くためどのようにすればよいのでしょうか。

このコラムでは、フリーランスとして働こうとする場合の在留資格について紹介します。日本でフリーランサーとして働くことに興味をお持ちの方は、ぜひお読みください。

■フリーランスに技術・人文知識・国際業務ビザは該当するか

「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格は、一般に企業と雇用契約を結び会社員として働く方が取得しています。それでは、フリーランスで働こうとする場合、「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格を取得することで、対応できるのでしょうか。

答えをいうと、「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格を取得できる(した)外国人は、フリーランスとして働く場合も同じ在留資格で対応できる可能性があります。

しかし、業務内容が「技術・人文知識・国際業務」である必要があります。

「技術・人文知識・国際業務」には、大学や日本の専門学校または10年以上の実務経験を通じて習得した高度な専門的知識やスキルが求められます。

機械工学のエンジニア、システムエンジニア、マーケッター、通訳、翻訳、デザイナーなどは、企業の一社員として雇用されて働くだけでなく、企業との間で業務委託契約などを締結し、フリーランスとして働くケースが多く見られる職種です。

これらの高度な専門的知識やスキルを必要とする職種の外国人は、フリーランスとして働く場合でも「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で対応できます。

■フリーランスの外国人が就労在留資格を取得する最重要要件

中長期間の在留資格を取得する場合、日本で安定した収入を確保できることの証明が必要です。フリーランスの場合、入管は収入が安定的に確保しているかについて厳しく審査することが予想されます。

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得する場合、独立して生計を営めるだけの収入を確保する必要があること、日本人と同額以上の報酬でなければならないことは、会社員でもフリーランスでも同じです。

しかし、会社員であれば毎月決まった報酬をもらえますが、フリーランスの場合受注した仕事の対価として都度報酬をもらいます。体調を崩したり事故などで仕事ができなくなったりした場合は収入が減り、その状態が長く続くと契約が解除される可能性もあります。

もしものときに備えて、複数の案件もしくは複数の取引先と契約を締結し、収入の安定性をより確実にすることが望ましいと言えます。

フリーランスは、取引先と請負契約や業務委託契約を結びます。
しかし、請負契約や業務委託契約があっても、在留資格の基準を満たすだけの長期で安定的な契約である必要があります。

働き方がフリーランス(個人事業主)の状況で在留資格を取得する流れは、それまで日本の会社に雇用されていたが、スキルを活かして独立し事業開始届をして、複数の会社より業務を請け負うようになったような場合が予想されます。

日本在住でない外国人が在留資格認定証明書交付申請で在留資格を取得する場合は、かなりハードルが高く現実的ではないでしょう。

■フリーランスとなるタイミング

留学生がいきなりフリーランスとして働くことで在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得することも不可能ではありません。

しかし、通常は会社員として働いていた方が独立し、フリーランス「個人事業主」として税務署等に事業開始届をすることでスタートすることになります。

この場合の在留資格は「技術・人文知識・国際業務」のままですので、在留資格変更許可申請の必要はありません。

留期間の更新時まで期間がある場合はフリーランスとして働くことで在留資格が有効であるかを確認するために「就労資格証明書」交付申請をした方が良いでしょう。

■納税、社会保険の支払い

外国人であっても納税義務や社会保険の加入は必須です。会社に勤務していれば、給料に対して源泉徴収、特別徴収、厚生年金等の手続きを会社が代行してくれました。

フリーランス(個人事業主)として業務の対価を報酬として得るのであれば確定申告をして、納税、社会保険等の支払いを自身でしなくてはなりません。

すべての納付には期限があり、例え完納していても納付期限を超えているのであれば在留期間更新や永住許可の審査に影響することになります。

■スタッフを雇用した場合

規模が大きくなって従業員を雇用するようになると、「経営管理」に在留資格を変更する必要があります。

■まとめ

このコラムでのフリーランスで働ける在留資格の要点をまとめると次のとおりになります。

  • 長期で安定的、技術・人文知識・国際業務に応じた内容でなければならない。
  • フリーランスに特化した在留資格はない。
  • 在留資格の変更は不要でも就労資格証明書をしておく。
  • 人を雇えば「経営・管理」に変更する。

如何だったでしょうか。 フリーランスとして働きたいと考えてる方は、是非参考にしてください。


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