「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で許容される実務研修について


行政書士 永井国際法務事務所

VISA申請や帰化申請にまつわる内容を中心に連載形式のコラムです

外国人を「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で採用した企業は、会社に慣れてもらうこともあり、採用外国人に対し実務研修を行う場合が多いです。 今回は、この実務研修を行う場合に注意すべき点を確認していきましょう。

■実務研修で注意すべき点

外国人が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で在留するためには、保有する在留資格で認められた業務、つまり「学術上の素養を背景とする一定水準以上の業務」に従事することが必要です。
ところが、新規採用者の実務研修期間に企業が実施する「実務研修」の業務が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当しない業務である場合があります。
例えば、飲食店での接客や小売店の店頭販売業務、工場のライン業務などが当たります。

これは問題にならないのでしょうか。

実は、問題にならないようにする対応があります。

日本人の大卒社員に対しても同様に行われる実務研修の一環であって、在留期間中に従事する業務活動を全体としてとらえて、在留期間の大半を占めるようなものではないようなときには、その相当性から「技術・人文知識・国際業務」の在留資格内のものであると判断される場合があります。

■「在留期間中」の考え方

上記の場合の「在留期間」は、許可された1回ごとの在留期間ではなく、雇用契約や研修計画についての説明資料等の記載から、当該外国人が日本で「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で従事する業務の想定する期間全体をいいます。

極端に言えば、長く働いてもらう予定の外国人に、たとえその方が1年間の在留資格であって、その1年間全体を実務研修期間に当てても良い場合があるのです。

勿論、この場合は、研修計画の記載内容が十分であり、その研修期間の設定に合理性がある必要があります。(研修期間が1年を超える場合は、研修計画の提出が義務付けられています。)

■まとめ

如何だったでしょうか。

新規採用する外国人に対する実務研修が「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当しない場合には、

・在留期間全体で考えることが必要
・在留期間は、必ずしもすでに保有する在留資格の期間ではなく、将来を見据えてものである。
・研修期間は、想定する在留期間全体内で合理的な期間にする。

企業の採用担当の方は、上記の注意すべき点を理解して、上層部の方々にもご理解をいただくようにしてください。


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