特定技能における試験


行政書士 永井国際法務事務所

VISA申請や帰化申請にまつわる内容を中心に連載形式のコラムです

特定技能外国人は、採用時点でどれくらいの技能や日本語能力を持ち合わせているのか気になる方もいらっしゃるかもしれません。

特定技能の在留資格を申請する外国人は、以下のいずれかの条件を事前に備えていることが要件となっていますので、必然的に特定技能外国人は、日本語試験と特定技能試験に合格していることになります。

特定技能1号・日本語試験の合格 ・特定技能試験の合格 ※技能実習2号を良好な状態で修了している場合は試験が不要
特定技能2号・特定技能1号よりも熟練した技術を要する ・特定技能試験の合格

特定技能試験の合格レベルは分野により大きく異なるため、どれくらいの基準なのか把握しておくことが大切です。

また、特定技能試験の開催期間は分野により異なっているため、雇用したい外国人が試験に合格していない場合は、雇用開始までに時間を要する場合があります。

だからこそ、企業側も特定技能の試験に関する知識の全体像を知ることが好ましいと思われます。

そこでこの記事では、特定技能の申請の要件となる試験と試験内容を確認していきます。

特定技能ビザの試験内容が把握するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

1.特定技能の申請をするには「日本語試験」と「特定技能試験」への合格が必要

冒頭でも述べたように特定技能ビザを申請するには、「日本語試験」と「特定技能試験」に合格する必要があります。

所定の試験の合格証明書は、在留資格の申請時に必要なものですので、合格をしていないと特定技能の申請自体ができません。

試験内容や試験の実施期日は試験により大きく異なるため、次の章以降で詳しく解説していきます。特定技能ビザの申請条件について詳しく確認したい場合は、下記のコラムを参考にしてください。

「特定技能の企業別・外国人別の申請条件」

技能実習2号を修了している場合は、試験は不要

特定技能とは異なる在留資格に、技能実習があります。技能実習は、日本で培われた技能、技術、または知識を開発途上国等へ移転し、その国の経済発展を担う「人づくり」に貢献するための制度です。 技能実習は、下記の3段階に分かれています。

技能実習は、下記の3段階に分かれています。

技能実習1号技能実習1年目。2ヶ月間は座学を始め基礎的な知識を養う
技能実習2号技能実習2~3年目。技能実習1年修了時に試験に合格をすると、移行が可能 技能実習1号よりも専門的な知識を養う
技能実習3号技能実習4~5年目。技能実習2号修了時の試験に合格をすると移行が可能 より高度な技能を学ぶ(優良な監視団体等のみ3年で一時帰国し、再入国後の2年間の延長が可能)

技能実習2号を良好な状態で修了している外国人は、特定技能1号を申請するときには、日本語試験や特定技能試験は不要です、技能実習2号を良好な状態で良好な状態とは技能実習を計画に従い、2年10ヶ月以上修了していることを指します。

技能実習2号を良好に修了しており、従事しようとする業務と技能実習2号の職種・作業に関連性が認められる場合には、技術水準について試験その他の評価方法による証明は要しないとされています。

平成31年法務省令第7号附則第8条 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律附則第12条の規定による改正前の出入国管理及び難民認定法別表第1の2の表の技能実習の在留資格をもって行う同表の技能実習の項の下欄第2号イ又は同号ロに掲げる活動のいずれかを良好に修了し、かつ、当該修了している活動において修得した技能が、従事しようとする業務において要する技能と関連性が認められる者については、当分の間、この省令による改正後の出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の表の法別表第1の2の表の特定技能の項の下欄第1号に掲げる活動の項の下欄第1号ただし書に該当するものとみなす。

出典;出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」https://www.moj.go.jp/isa/content/930004944.pdf

技能実習2号が特定技能1号の申請をする際には、技能実習2号の職種、業務との関連性が認められる分野でなければなりません。

2.特定技能1号の日本語試験の内容

特定技能1号は日本語試験と特定技能試験の両方に合格しなければなりません。日本語試験では、国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験のいずれかに合格する必要があります。

 国際交流基金日本語基礎テスト JFT-Basic日本語能力試験 JLPT
概要ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を測定するテストコミュニケーション課題上の遂行能力を測定するテスト
テスト内容文字と語彙 会話と表現 聴解 読解 の4セクションで構成言語知識(文字・語彙・文法) 読解 聴解 の3セクションで構成
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング(CBT: Computer Based Testing)マークシート
実施期間国内外で年6回実施国内外で年2回実施 (海外では年1回の地域あり)
合格基準A2レベル (ある程度日常会話ができ生活に支障がないかが目安)N4レベル (基本的な語彙や漢字を使い書かれた文章を理解できる・ややゆっくりと話す会話であればほぼ意味を理解できる)
主催者国際交流基金国際交流基金・日本国際教育支援協会

それぞれどのような資格なのか、詳しく見ていきましょう。

2-1. 国際交流基金日本語基礎テスト

国際交流基金日本語基礎テストは、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力があるか判断するためのテストです。

国際交流基金日本語基礎テスト
概要ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を測定するテスト
テスト内容文字と語彙 会話と表現 聴解 読解 の4セクションで構成
実施国日本、インド、インドネシア、ウズベキスタン、カンボジア、スリランカ、タイ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、モンゴル
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間国内外で年6回実施
合格基準A2レベル以上 (ある程度日常会話ができ生活に支障がないかが目安)
主催者国際交流基金
主な教材いろどり 生活の日本語 https://www.irodori.jpf.go.jp/index.html 
公式サイトhttps://www.jpf.go.jp/jft-basic/ 

国際交流基金日本語基礎テストは、特定技能1号の試験のみでなく、主に就労を目的に来日する外国人の日本語能力を測るために活用されています。

このテストは、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR:Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment)、「JF日本語教育スタンダード」の考えに基づいたものです。

1. テストの内容

国際交流基金日本語基礎テストは、下記の4つの項目で構成されており、日本語を読むだけでなく聞き取る力も問われます。

国際交流基金日本語基礎テストの内容項目
文字と語彙(約12問)生活場面で使用される日本語の文字が読めるか、基本的な語彙を持ち、使えるかを測る。
会話と表現(約12問)生活場面の会話に必要な文法や表現を使えるかを測る。
聴解(約12問)生活場面において、会話や指示などを聞いて、理解できるかを測る。
読解(約12問)生活場面において、手紙や掲示、説明などを読んで、理解できるかを測る。

国際交流基金日本語基礎テスト公式サイトには、「サンプル問題」が掲載されています。

https://www.jpf.go.jp/jft-basic/sample/q01.html

2. 合格水準

特定技能1号の試験では、「基礎段階」に当たるA2レベル以上の日本語能力が求められます。国際交流基金日本語基礎テストが公表しているA2レベルの基準は、次のとおりです。

・ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
・簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。
・自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。

A2レベルは簡単な日常会話や基本的な表現が理解できるレベルですので、仕事や生活をするうえで必要最低限の日本語能力があると考えられます。

得点は、等化(試験の難しさの違いを補正し受験者の能力にふさわしい得点を算出する操作)により算出された尺度得点で採点します。250点満点中200点以上のときに、A2レベル以上だと判定されます。

3. テストの実施方法

テストはコンピューター・ベースト・テスティング(CBT)方式で実施されます。コンピューター・ベースト・テスティングとは試験会場に設置されたコンピュータを使用し、テストをする方法です。画面操作で質問言語を切り替えることができます。

国際交流基金日本語基礎テストは、日本とアジア地域で年6回開催されます。住んでいる国と違う国でもテストを受けられますが、説明や注意事項は各国の母国語か英語になるので注意が必要です。

2-2.日本語能力試験(JLPT)

日本語能力試験(JLPT)は、コミュニケーション課題上の遂行能力を測定するテストです。日本語の語彙や文法を把握しているだけでなく、その知識を使い課題を遂行するためのコミュニケーションが取れるかを重視しています。

日本語能力試験(JLPT)
概要コミュニケーション課題上の遂行能力を測定するテスト
テスト内容言語知識(文字・語彙・文法) 読解 聴解 の3セクションで構成
実施国日本、韓国、中国・モンゴル、台湾、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス、インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、モルディブ、オーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニア・+、カナダ、アメリカ、コスタリカ、メキシコ、アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、エルサルバドル、コロンビア、チリ、ドミニカ共和国、パラグアイ、ブラジルなど
テスト形式マークシート方式
実施期間国内外で年2回実施(海外では年1回の地域あり)
合格基準N4レベル (基本的な語彙や漢字を使い書かれた文章を理解できる・ややゆっくりと話す会話であればほぼ意味を理解できる)
主催者国際交流基金・日本国際教育支援協会
主な教材日本語能力試験公式問題集 https://www.jlpt.jp/samples/sampleindex.html 
公式サイトhttps://www.jlpt.jp/ 

日本語能力試験(JLPT)も国際交流基金日本語基礎テストと同様に特定技能1号の試験だけでなく、日本語を母国語としない外国人を対象に就職や昇格試験などに活用されています。

1. テストの内容

日本語能力試験(JLPT)は、日本語の文字や語彙・文法等についてどれほど理解しているかということだけでなく、それを実際に利用する力があるかも含めて「言語知識(文字・語彙・文法)」、「読解」、「聴解」という3つの要素を総合的に測定する試験構成になっています。

試験内容は、漢字、表記、敬語、言葉の意味、語彙、文法」などの知識と、それらを総合的に使う能力を測る「総合問題(読解)」が中心となっています。

なお、マークシート方式を採用しているため、話したり書いたりする能力を直接測る試験科目はありません。

日本語能力試験(JLPT)は、N1からN5までの5つのレベルにテストが分かれています。レベルに応じてテスト内容が異なるところが特徴で、N5よりもN4、N4よりもN3とテスト内容が難しくなります。

特定技能の申請に必要な試験合格基準は、このなかのN4以上です。

N4は基本的な日本語が理解できるレベルで、下記のように定義されています。

読む:基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解することができる。 聞く:日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。

出典:日本語能力試験(JLPT)「認定の目安」

https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html

国際交流基金日本語基礎テストと同様に基本的な日本語表現が理解できるレベルなので、仕事や生活をするうえで必要最低限の日本語能力があると考えられます。

また、日本語能力試験(JLPT)は試験問題に応じた尺度得点方式となっており、〇点以上が合格という均一な基準を設けていません。

2. テストの実施方法

日本語能力試験(JLPT)は日本やアジア、中南米など広範囲で年に2回試験が実施されています。(国によっては1年に1回の場合があります。)試験方法は、マークシート方式です。

2-3. 介護分野のみ追加で「介護日本語評価試験」が必要

介護分野に従事する場合は、追加で「介護日本語評価試験」への合格が必要です。介護現場では専門的な用語が求められますので、介護業務に従事するうえで支障のない水準に達しているかを確認します。

なお、介護日本語評価試験は、介護技能評価試験と同時に受けます。

 

介護日本語評価試験 Nursing care Japanese language evaluation test (Japanese)
概要介護業務に従事する上で支障のない日本語水準であるか確認するテスト
テスト内容介護のことば(5問) 介護の会話・声かけ(5問) 介護の文書(5問) の3セクションで構成
実施国日本、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタン、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間原則毎月実施
合格基準問題の総得点の60%以上
主催者厚生労働省
主な教材『介護の特定技能評価試験 学習テキスト~介護技能・介護の日本語~』 https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001253098.pdf 
公式サイトhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html 

※個人・企業(団体)により申し込みフローが異なります。

https://www.prometric-jp.com/ssw

問題数は全15問、試験時間は30分です。介護現場を想定した内容の問題が出題されます。

3.特定技能1号の技能試験の内容

特定技能1号の日本語試験の内容が把握できたところで、続いて特定技能試験の内容を確認してみましょう。

特定技能試験の内容
介護分野介護技能評価試験 (介護日本語評価試験と同時に受験)
ビルクリーニング分野ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験
工業製品製造業分野製造分野特定技能1号評価試験
建設分野建設分野特定技能1号評価試験
造船・舶用工業分野造船・舶用工業分野特定技能1号試験
自動車整備分野自動車整備分野特定技能1号評価試験
航空分野航空分野特定技能1号評価試験
宿泊分野宿泊分野特定技能1号評価試験
自動車運送業分野自動車運送業分野特定技能1号評価試験
鉄道分野鉄道分野特定技能1号評価試験
農業分野1号農業技能測定試験
漁業分野1号漁業技能測定試験
飲食料品製造業分野飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験
外食業分野外食業特定技能1号技能測定試験
林業分野林業技能1号測定試験(林業分野特定技能1号評価試験)
木材産業分野木材産業特定技能1号測定試験

評価方法は特定産業分野に係る分野別運用方針および分野別運用要領により細かく定められており、一概には言えません。

それぞれ申し込み先や試験内容が異なるため、参考にしてみてください。

3-1.介護分野:介護技能評価試験

介護分野に従事するには、介護技能評価試験に合格する必要があります。介護の基本や介護の技術、そしてコミュニケーション技術を確認する試験内容となっています。

介護日本語評価試験と同時に受験します。

介護技能評価試験 Nursing care skills evaluation test
概要介護業務に従事するための基礎知識やコミュニケーション技術を確認するテスト
テスト内容学科試験:40問 ・介護の基本(10問) ・こころとからだのしくみ(6問) ・コミュニケーション技術(4問) ・生活支援技術(20問) 実技試験:5問 ・判断等試験等の形式による実技試験課題を出題
実施国日本、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタン、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間原則毎月実施
合格基準問題の総得点の60%以上
主催者厚生労働省
主な教材『介護の特定技能評価試験 学習テキスト~介護技能・介護の日本語~』 https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001253098.pdf 
公式サイトhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html 

学科試験だけでなく、実技試験があるところが特徴です。学科試験では、介護の基礎知識が問われます。

3-2. ビルクリーニング分野:ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験

ビルクリーニング分野に従事する場合は、ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。

ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験
概要ビルクリーニングの知識や基礎的な技術を確認するテスト
テスト内容ビルクリーニングに関する「作業の段取り」、「器具の使用」、「資材の使用」、「機械の使用」、「各部位の清掃」、「各場所の清掃」、「廃棄物処理作業」、「資機材の整備」の各業務が適切に遂行できることを確認する。 学科試験(真偽、選択問題):20問 実技試験(真偽、選択、並替問題):30問
実施国日本、ベトナム、インドネシア、ミャンマー、フィリピンなど
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間各国のテストセンターの空き状況に応じて随時受験可能(試験期間は随時変更)
合格基準学科試験:60%以上、実技試験:60%以上
主催者厚生労働省(試験実施は、(公社)全国ビルメンテナンス協会)
主な教材「目指せ!ビルクリーニング特定技能評価試験~学習テキスト~」
公式サイト【試験実施機関】(公社)全国ビルメンテナンス協会WEBサイト

3-3.  工業製品製造業分野:製造分野特定技能1号評価試験

製造分野特定技能1号評価試験は、次の10区分を対象としており、それぞれの区分により出題試験内容は異なります。工業製品製造業分野に従事する場合は、これに合格する必要があります。

機械金属加工区分、電気電子機器組立て区分、金属表面処理区分、紙器・段ボール箱製造区分、コンクリート製品製造区分、RPF製造区分、陶磁器製品製造区分、印刷・製本区分、紡織製品製造区分、縫製区分
製造分野特定技能1号評価試験
概要特定分野の知識と技術を測るためのテスト
テスト内容学科試験:30問 (区分により異なる) 実技試験:10問 (区分により異なる)
実施国日本、インド、インドネシア、フィリピン、ベトナム、ミャンマー
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験:65%以上、実技試験:60%以上
主催者経済産業省 (委託先:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
主な教材
公式サイトhttps://www.sswm.go.jp/ 

日本国内の他にはインドとインドネシア、フィリピン、ベトナム、ミャンマーで試験を行っています。試験期日は随時更新しているので、公式サイトを確認してください。

3-4. 建設分野:建設分野特定技能1号評価試験

建設分野特定技能1号評価試験は、土木、建築、ライフライン・設備の3区分を対象としており、それぞれの区分により出題試験内容は異なります。建設分野に従事する場合は、これに合格する必要があります。

建設分野特定技能1号評価試験
概要特定分野の知識と技術を測るためのテスト
テスト内容学科試験(真偽、選択問題):30問 (区分により異なる) 実技試験(真偽、選択問題):20問 (区分により異なる)
実施国日本、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタン、ベトナム、パキスタン
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験:65%以上、実技試験:60%以上
主催者一般社団法人 建設技能人材機構
主な教材
公式サイトhttps://jac-skill.or.jp/exam/ 

日本国内の他にはバングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタン、ベトナム、パキスタンで試験を行っています。試験期日は随時更新しているので、公式サイトを確認してください。

3-5. 造船・舶用工業分野:造船・舶用工業分野特定技能1号試験

造船・舶用工業分野に従事する場合は、造船・舶用工業分野特定技能1号試験に合格する必要があります。

造船・舶用工業分野特定技能1号試験の対象は、溶接、塗装、鉄工、機械加工、仕上げ、電気機器組立ての6区分になります。

どの区分も安全性や基礎知識の確認をしつつ、実際の技術を確認する実技試験を行います。

 

造船・舶用工業分野特定技能1号試験
概要特定分野の知識と技術を測るためのテスト
テスト内容学科試験 (区分により異なる) 実技試験 (区分により異なる)
実施国日本ほか
テスト形式学科試験は、ペーパーテスト方式。実技試験は、作業試験。。 申請に基づき、申請者が希望する場所に、試験主催者の試験監督者を派遣して行う。 学科試験と実技試験は、同一日に同一会場で行う。
実施期間試験主催者と申請者との調整のうえ決定
合格基準学科試験は、正答率が60%以上 実技試験は、各区分により異なる。
主催者一般財団法人 日本海事協会
主な教材
公式サイトhttps://www.classnk.or.jp/hp/ja/authentication/evaluation/index.html 

3-6.自動車整備分野:自動車整備分野特定技能評価試験

自動車整備分野に従事する場合は、自動車整備分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。なお、自動車整備分野特定技能1号評価試験の代わりに、「自動車整備士技能検定試験3級」に合格することでも特定技能1級号を申請可能ですが、純粋な日本人が受験する試験ですので、外国人には難しいかもしれません。

自動車整備分野特定技能1号評価試験
概要自動車のシャシ、エンジンに関する知識と技術を測るためのテスト
テスト内容学科試験(真偽法):30問 ・構造、機能及び取扱法に関する初等知識 ・点検、修理及び調整に関する初等知識 ・整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法に関する初等知識 ・材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する初等知識 ②実技試験(図等を用いて状況判断を問う):3課題(合計9問) ・簡単な基本工作 ・分解、組立て、簡単な点検及び調整 ・簡単な修理 ・簡単な整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
実施国日本、インドネシア、フィリピン、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験:65%以上、実技試験:60%以上
主催者一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会
主な教材外国人材向け自動車整備分野の教材
公式サイトhttps://www.jaspa.or.jp/mechanic/specific-skill/ 

学科試験では基礎知識を始め、点検や修理など実務で利用する知識を問う問題を出題します。機械や部品のイラストを表示して、適切な名称や安全な使い方を回答する問題も含まれています。

3-7. 航空分野:航空分野特定技能1号評価試験

航空分野に従事する場合は、航空分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。

航空分野は、航空グランドハンドリングと航空機整備の2区分に分かれており、それぞれの区分の試験を実施しています。試験内容は異なりますが、筆記試験および実技試験でそれぞれの正答率が65%以上となっています。

航空分野特定技能1号試験(航空グランドハンドリング)
概要社内資格を有する指導者やチームリーダーの指導・監督の下、空港における航空機の誘導・けん引の補佐、貨物・手荷物の仕分けや荷崩れを起こさない貨物の積みつけ等ができるレベルであることを確認するテスト
テスト内容筆記試験(真偽法又は選択法):30問 ランプエリア内での安全・セキュリティー確保貨物のハンドリング手荷物のハンドリング客室内清掃誘導作業 実技試験(写真等を用いた判断等試験):15問 ランプエリア内での安全・セキュリティー確保 貨物のハンドリング手荷物のハンドリング客室内清掃
実施国日本ほか
テスト形式ペーパーテスト方式(日本語)
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上
主催者公益社団法人 日本航空技術協会
主な教材
公式サイトhttps://exam.jaea.or.jp/ 
航空分野特定技能1号試験(航空機整備)
概要航空機整備業務に関し、基礎的な知識を有するとともに、業務遂行に際して適切な対応をとるために必要な知識を有することを確認するテスト
テスト内容筆記試験(真偽法又は選択法):30問 ①航空機の基本技術(締結、電気計測) ②作業安全・品質 ③航空機概要 実技試験(写真等を用いた判断等試験) ①締結:適切な工具を使用してボルト、スクリュー及びナットの結合や止めが正確にできる 電気計測:適切な計測器を使用して、電気計測が正確にできる
実施国モンゴル
テスト形式ペーパーテスト方式(日本語)
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上
主催者公益社団法人 日本航空技術協会
主な教材
公式サイトhttps://exam.jaea.or.jp/ 

2025年12月現在で、航空機整備の試験はモンゴルでのみ実施されています。

3-8. 宿泊分野:宿泊分野特定技能1号評価試験

ホテルや旅館などの宿泊分野に従事する場合は、宿泊分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。

宿泊分野特定技能1号評価試験
概要日本の旅館・ホテルでの業務に従事するための技能レベルを確認するテスト
テスト内容学科試験(三肢択一法):30問 「フロント業務」「広報・企画業務」「接客業務」「レストランサービス業務」の事項に関する一般的な知識を確認 心構え身だしなみ言葉遣い立居振る舞い接遇(マナー) 実技試験:6問 「フロント業務」「接客業務」「レストランサービス業務」の事項に関し、宿泊施設利用者の求めに応じ、適切な対応をとることができるかを確認
実施国日本、インド、インドネシア(マナドを除く)、ネパール、フィリピン、スリランカ、ミャンマー、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上
主催者一般社団法人宿泊業技能試験センター
主な教材特定技能1号評価試験(宿泊分野)学習用テキスト
公式サイトhttps://caipt.or.jp/ 

実技試験では宿泊業に関するさまざまな質問に対し、従業員になった想定で受け答えをします。

3-9. 自動車運送業分野:自動車運送業分野特定技能1号評価試験

自動車運送業分野に従事する場合は、自動車運送業分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。

自動車運送業分野は、トラック、タクシー、バスの3区分に分かれており、それぞれの区分の試験を実施しています。

自動車運送業分野特定技能1号評価試験
概要日本の旅館・ホテルでの業務に従事するための技能レベルを確認するテスト
テスト内容学科試験(真偽法):30問 (区分により異なる) 技術試験(三肢択一法):20問 (区分により異なる)
実施国日本、インド、インドネシア、ウズベキスタン、カンボジア、キルギス、スリランカ、タイ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、モンゴル、ラオス
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が60%以上
主催者一般財団法人日本海事協会
主な教材
公式サイトhttps://sswt-portal.classnk.or.jp/area?tab=3 

3-10. 鉄道分野:鉄道分野特定技能1号評価試験

鉄道分野に従事する場合は、鉄道分野特定技能1号評価試験に合格する必要があります。

鉄道分野は、電気設備整備、軌道整備、車両整備、車両製造、運輸係員の5区分に分かれていますが、このコラムを執筆している時点で試験を実施しているのは、電気設備整備区分のみです。

ほかの区分は、準備ができ次第、公表するそうです。

【国土交通省 令和7年2月7日発表】

鉄道業分野特定技能1号評価試験(電気設備整備)
概要鉄道の電気設備整備の業務に従事するための技能レベルを確認するテスト
テスト内容学科試験(真偽法又は四肢択一法):30問 技術試験(三枝択一法又は四肢択一法):20問
実施国日本ほか
テスト形式日本語によるペーパーテスト方式
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が60%以上
主催者一般社団法人 鉄道電業安全協会
主な教材
公式サイトhttps://www.railecr.com/news/20241101.html 

3-11. 農業分野:1号農業技能測定試験

農業分野に従事する場合は、1号農業技能測定試験に合格する必要があります。

農業分野は、耕種農業と畜産農業の2区分に分かれており、それぞれの区分の試験を実施しています。試験内容は異なりますが、どちらもヒアリングによる日本語試験と筆記試験、実技試験で構成されています。

1号農業技能測定試験
概要基礎的な知識と現場において適切な対応をとるために必要な知識があることを判定するテスト
テスト内容1号農業技能測定試験(耕種農業):70問程度  耕種農業全般の技能に関する学科及び実技問題  日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り問題 1号農業技能測定試験(畜産農業):70問程度  畜産農業全般の技能に関する学科及び実技問題  日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り問題
実施国日本、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、スリランカ、タイ、ウズベキスタン、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準総合得点に対し、全国農業会議所が定める判定基準点を越えていること。
主催者一般社団法人 全国農業会議所
主な教材農業技能測定試験テキスト https://asat-nca.jp/asat1/textbook 
公式サイトhttps://asat-nca.jp/asat1 

耕種農業は栽培方法や安全衛生管理、設備や除草の知識が試験範囲です。畜産農業は家畜の管理や安全衛生、緊急時の対応、畜舎管理などが試験の範囲となります。

3-12. 漁業分野: 1号漁業技能測定試験

漁業分野に従事する場合は、1号漁業技能測定試験に合格する必要があります。

漁業分野は、漁業と養殖業の2区分に分けて試験を実施しています。分野は異なりますが、漁業や養殖業の知識と安全衛生に関する知識、業務に必要な日本語能力を測る試験となっています。

1号漁業技能測定試験
概要基礎的な知識と現場において適切な対応をとるために必要な知識があることを判定するテスト
テスト内容漁業技能測定試験1号(漁業) 学科試験(真偽式):30問 漁業一般、漁業安全、漁業専門(釣り関係)、漁業専門(網関係) 実技試験(多肢選択式):25問 漁業一般、漁業安全、漁業専門(釣り関係)、漁業専門(網関係) 漁業技能測定試験1号(養殖業) 学科試験(真偽式):40問 養殖業一般、養殖業安全、養殖業専門(給餌養殖)、養殖業専門(無給餌養殖) 実技試験(多肢選択式):10問 養殖業一般、養殖業安全、養殖業専門(給餌養殖)、養殖業専門(無給餌養殖)
実施国日本、インドネシア
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式 インドネシアでは、ペーパーテスト方式
実施期間随時更新
合格基準漁業区分は、筆記試験および実技試験の合計得点が、65%以上であること 養殖業区分は、筆記試験および実技試験の合計得点が、74%以上であること
主催者一般社団法人 大日本水産会
主な教材漁業技能測定試験テキスト  (公式サイトでダウンロード可能)
公式サイトhttps://suisankai.or.jp/skill/ 
飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験
概要HACCPなどの一般的な衛生管理、労働安全衛生の知識の確認するテスト
テスト内容1. 学科試験:30問 a) 食品安全・品質管理の基本的な知識、一般衛生管理の基礎、製造工程管理の基礎、HACCPによる衛生管理(25問 日本語で出題) b) 労働安全衛生に関する知識(5問 日本語で出題)   2. 実技試験:10問 図やイラスト等を用いた状況設定において正しい行動等を判断する判断試験及び所定の計算式を用いて必要となる作業の計画を計画立案試験等により業務上必要となる技術水準を測定 a) 食品安全・品質管理の基本的な知識、一般衛生管理の基礎、製造工程管理の基礎、HACCPによる衛生管理(6問 日本語で出題) b) 労働安全衛生に関する知識(4問 日本語で出題)  
実施国日本、ミャンマー、フィリピン、インドネシア、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式 または、ペーパーテスト方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験及び実技試験の合計得点の基本65%以上
主催者一般社団法人 外国人食品産業技能評価機構
主な教材特定技能1号飲食料品製造業技能測定試験学習用テキスト https://otaff1.jp/img/file/i_gakusyutext_jp.pdf 
公式サイトhttps://otaff1.jp/ 

3-13. 飲食料品製造業分野:飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験

飲食料品製造業分野に従事する場合は、飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験に合格する必要があります。

3-14. 外食業分野:外食業特定技能1号技能測定試験

飲食店での接客や調理を担う外食業分野に従事する場合は、外食業特定技能1号技能測定試験への合格が必要です。

外食業特定技能1号技能測定試験
概要衛生管理や飲食物調理、接客全般の知識と仕事で必要な日本語能力を確認するテスト
テスト内容1. 学科試験 衛生管理、飲食物調理及び接客全般に係る知識及び業務上必要となる日本語能力を測定 a) 衛生管理(10問 日本語で出題) 主な内容:一般衛生管理に関する知識、HACCPに関する知識、食中毒に関する知識 など b) 飲食物調理(10問 日本語で出題) 主な内容:調理に関する知識、食材に関する知識、調理機器に関する知識 など c) 接客全般(10問 日本語で出題) 主な内容:接客サービスに関する知識、食の多様化に関する知識、クレーム対応に関する知識 など   2. 実技試験(判断試験、計画立案試験) 図やイラスト等を用いた状況設定において正しい行動等を判断する判断試験及び所定の計算式を用いて必要となる作業の計画を計画立案試験等により業務上必要となる技術水準を測定 a) 衛生管理(5問うち判断試験 3問、計画立案試験 2問 日本語で出題) 主な内容:学科試験の「衛生管理」と同じ b) 飲食物調理(5問うち判断試験 3問、計画立案試験 2問 日本語で出題) 主な内容:学科試験の「飲食物調理」と同じ c) 接客全般(5問うち判断試験 3問、計画立案試験 2問 日本語で出題) 主な内容:学科試験の「接客全般」と同じ
実施国日本、インド、ミャンマー、ネパール、タイ、スリランカ、カンボジア、フィリピン、インドネシア、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式 または、ペーパーテスト方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験及び実技試験の合計得点の基本65%以上
主催者一般社団法人 外国人食品産業技能評価機構
主な教材特定技能1号外食業技能測定試験学習用テキスト【接客全般】 https://www.jfnet.or.jp/wp/wp-content/uploads/2025/09/230808jf_customer_service_text_ja_v1.1.pdf
公式サイトhttps://otaff1.jp/ 

3-15. 林業分野:林業技能1号測定試験(林業分野特定技能1号評価試験)

林業分野に従事する場合は、林業技能1号測定試験(林業分野特定技能1号評価試験)に合格する必要があります。

林業技能1号測定試験(林業分野特定技能1号評価試験)
概要基礎的な知識と現場において適切な対応をとるために必要な知識があることを判定するテスト
テスト内容学科試験(真偽式):30問 林業全般及び安全衛生に係る知識及び業務上必要となる日本語能力を測定する。 実技試験 業務上必要となる技能水準を確認する。林業職種の技能検定3級の水準と同等となるように技能試験実施機関が定める材料を用い、技能試験実施機関の指示に従いチェーンソーに関する所定の作業を行う。
実施国日本
テスト形式学科試験はペーパーテスト方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験65%以上及び実務試験60%以上
主催者一般社団法人 林業技能向上センター
主な教材
公式サイトhttps://ringyou-gino.org/specific/2_index_detail.php 

3-16. 木材産業分野:木材産業特定技能1号測定試験

木材産業分野に従事する場合は、木材産業特定技能1号測定試験に合格する必要があります。

木材産業特定技能1号測定試験
概要基礎的な知識と現場において適切な対応をとるために必要な知識があることを判定するテスト
テスト内容学科試験(真偽法):32問 ・森林・林業・木材産業の概要 ・木材の性質 ・安全作業(労働災害、安全点検、保護具) ・各製品の製造作業 ・使われる機械・装置 ・各製品の利用 実技試験(判断等試験):3問 ・作業の手順、安全衛生、計算問題
実施国日本、インドネシア
テスト形式ペーパーテスト方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験・実技試験の合計得点の65%以上
主催者一般社団法人 全国木材組合連合会
主な教材特定技能1号評価試験学習用テキスト https://www.zenmoku.jp/foreigner/books/index.php 
公式サイトhttps://www.zenmoku.jp/foreigner/ 

4.特定技能2号の試験の内容

特定技能2号は、特定技能2号は、特定技能1号よりも熟練した技能を持つ外国人を対象とした在留資格です。特定技能1号よりも熟練した技能を持つことを求められますが、特定技能1号を修了した外国人がすべて特定技能2号になれるわけではなく、
①特定の技能を要する業務に関する2号の「特定技能試験」合格することと、
②分野ごとに定められた指導的実務経験(2年〜3年以上など)を満たすことが必要です。

特定技能2号は、次の定められた次の11分野の指定業種に関する知識や技術を持つ外国人が対象となり、該当する試験を受けることになります。

特定技能試験の内容
ビルクリーニング分野ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験
工業製品製造業分野製造分野特定技能2号評価試験
建設分野建設分野特定技能2号評価試験
造船・舶用工業分野造船・舶用工業分野特定技能2号試験
自動車整備分野自動車整備分野特定技能2号評価試験
航空分野航空分野特定技能2号評価試験
宿泊分野宿泊分野特定技能2号評価試験
農業分野2号農業技能測定試験
漁業分野2号漁業技能測定試験
飲食料品製造業分野飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験
外食業分野外食業特定技能2号技能測定試験

評価方法は特定産業分野に係る分野別運用方針および分野別運用要領により細かく定められており、一概には言えません。

それぞれ申し込み先や試験内容が異なるため、参考にしてみてください。

4-1. ビルクリーニング分野:ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験

ビルクリーニング分野に従事する場合は、ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験に合格する必要があります。

ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験
概要ビルクリーニングの現場責任者として必要な身につけるべき知識や管理能力を確認するテスト
テスト内容学科試験(真偽、選択問題):50問 実技試験(多義選択、並替、論述及び計算問題):10問
実施国日本(原則として東京及び大阪)
テスト形式ペーパーテスト方式
実施期間随時変更
合格基準学科試験及び実技試験のそれぞれが65%以上、かつ合計点が130点以上
主催者厚生労働省(試験実施は、(公社)全国ビルメンテナンス協会)
主な教材一級技能士コース ビルクリーニング科 教科書 予想問題集 一級ビルクリーニング技能検定対策 特定技能2号実技試験問題対策テキスト
公式サイト【試験実施機関】(公社)全国ビルメンテナンス協会WEBサイト

4-2. 工業製品製造業分野:製造分野特定技能2号評価試験

製造分野特定技能2号評価試験は、機械金属加工区分、電気電子機器組立て区分、金属表面処理区分の3区分を対象としており、それぞれの区分により出題試験内容は異なります。これらの工業製品製造業分野に従事する場合は、これに合格する必要があります。

なお、学科試験については、ビジネス・キャリア検定3級(生産管理プランニング又は生産管理オペレーション)の試験で代替します。

製造分野特定技能2号評価試験
概要特定分野の知識と技術を測るためのテスト
テスト内容実技試験(原材料、模型、写真などを示しの判断試験):30問 (区分により異なる)
実施国日本
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準60%以上
主催者経済産業省 (委託先:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)
主な教材
公式サイトhttps://www.prometric-jp.com/ssw/test_list/archives/18 

4-3. 建設分野:建設分野特定技能2号評価試験

建設分野特定技能2号評価試験も、土木、建築、ライフライン・設備の3区分を対象としており、それぞれの区分により出題試験内容は異なります。建設分野に従事する場合は、これに合格する必要があります。

建設分野特定技能2号評価試験
概要建設現場において複数の技能者を指導しながら作業に従事し工程を管理できる能力を測るためのテスト
テスト内容学科試験(四肢選択問題):40問 (区分により異なる) 実技試験(四肢選択問題):25問 (区分により異なる)
実施国日本
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験:75%以上、実技試験:75%以上
主催者一般社団法人 建設技能人材機構
主な教材
公式サイトhttps://jac-skill.or.jp/exam/ 

4-4. 造船・舶用工業分野:造船・舶用工業分野特定技能2号試験

造船・舶用工業分野に従事する場合は、造船・舶用工業分野特定技能2号試験に合格する必要があります。

造船・舶用工業分野特定技能2号試験の対象は、溶接、塗装、鉄工の3区分になります。

どの区分も安全性や基礎知識の確認をしつつ、実際の技術を確認する実技試験を行います。

 

造船・舶用工業分野特定技能2号試験
概要特定分野の高度な知識と熟練した技術を測るためのテスト
テスト内容学科試験 (区分により異なる) 実技試験 (区分により異なる)
実施国日本
テスト形式学科試験は、ペーパーテスト方式。実技試験は、作業試験。 申請に基づき、申請者が希望する場所に、試験主催者の試験監督者を派遣して行う。 学科試験と実技試験は、同一日に同一会場で行う。
実施期間試験主催者と申請者との調整のうえ決定
合格基準各区分により異なる。
主催者一般財団法人 日本海事協会
主な教材
公式サイトhttps://www.classnk.or.jp/hp/ja/authentication/evaluation/index.html 

4-5. 自動車整備分野:自動車整備分野特定技能2号評価試験

自動車整備分野に従事する場合は、自動車整備分野特定技能2号評価試験に合格する必要があります。

なお、自動車整備分野特定技能2号評価試験の代わりに、自動車整備士技能検定試験2級の合格でも良いのですが、普通の日本人が受ける試験ですので、より難しいかもしれません。

自動車整備分野特定技能2号評価試験
概要自動車のシャシ、エンジンに関する知識と技術を測るためのテスト
テスト内容①学科試験(四肢選択法):40問 ・構造、機能及び取扱法に関する一般知識 ・点検、修理、調整及び完成検査の方法 ・整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法に関する一般知識 ・材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する一般知識 ・保安基準その他の自動車の整備に関する法規 ②実技試験(図等を用いて状況判断を問う):3課題(合計9問) ・基本工作 ・点検、分解、組立て、調整及び完成検査 ・一般的な修理 ・整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
実施国日本
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験:60%以上、実技試験:60%以上
主催者一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会
主な教材
公式サイトhttps://www.jaspa.or.jp/mechanic/specific-skill/ 

4-6. 航空分野:航空分野特定技能2号評価試験

航空分野に従事する場合は、航空分野特定技能2号評価試験に合格する必要があります。

航空分野は、航空グランドハンドリングと航空機整備の2区分に分かれており、それぞれの区分の試験を実施しています。試験内容は異なりますが、筆記試験および実技試験でそれぞれの正答率が65%以上となっています。

航空分野特定技能2号試験(航空グランドハンドリング)
概要空港グランドハンドリングの現場において技能者(作業を行う技能を有する者)を指導するレベルであることを確認するテスト
テスト内容筆記試験(選択法):45問 空港グランドハンドリングの管理・指導に関わる事項 実技試験(写真等を用いた判断等試験):20問 空港グランドハンドリングの管理・指導に関わる事項 
実施国日本ほか
テスト形式ペーパーテスト方式(日本語)
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上
主催者公益社団法人 日本航空技術協会
主な教材
公式サイトhttps://exam.jaea.or.jp/ 
航空分野特定技能2号試験(航空機整備)
概要航空機整備の現場において、専門的な知識・技量を有するとともに、業務遂行に際して適切な対応をとるために必要な知識を有することを確認するテスト
テスト内容筆記試験(選択法):35問 航空従事者技能証明の二等航空運航整備士相当の学科試験問題(機体) 実技試験(作業試験) 航空従事者技能証明実地試験の二等航空運航整備士相当の締結、機械計測を実施
実施国モンゴル
テスト形式ペーパーテスト方式(日本語) 実技試験
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上
主催者公益社団法人 日本航空技術協会
主な教材
公式サイトhttps://exam.jaea.or.jp/ 

2025年12月現在で、航空機整備の試験はモンゴルでのみ実施されています。

4-7. 宿泊分野:宿泊分野特定技能2号評価試験

宿泊分野に従事する場合は、宿泊分野特定技能2号評価試験に合格する必要があります。

宿泊分野特定技能2号評価試験
概要宿泊施設において複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等の業務に従事するための技能レベルを確認するテスト
テスト内容学科試験(三肢択一法):50問 「フロント業務」「広報・企画業務」「接客業務」「レストランサービス業務」の事項に関する一般的な知識を確認 実技試験:20問 「フロント業務」「接客業務」「レストランサービス業務」の事項に関し、宿泊施設利用者の求めに応じ、適切な対応をとることができるかを確認
実施国日本、インド、インドネシア(マナドを除く)、ネパール、フィリピン、スリランカ、ミャンマー、ベトナム
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準筆記試験及び実技試験それぞれの正答率が65%以上
主催者一般社団法人宿泊業技能試験センター
主な教材
公式サイトhttps://caipt.or.jp/ 

4-8. 農業分野:2号農業技能測定試験

農業分野に従事する場合は、2号農業技能測定試験に合格する必要があります。

農業分野は、耕種農業と畜産農業の2区分に分かれており、それぞれの区分の試験を実施しています。試験内容は異なりますが、どちらも筆記試験と実技試験で構成されています。

2号農業技能測定試験
概要現場において複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者として適切な対応をとるために必要な知識があることを判定するテスト
テスト内容2号農業技能測定試験(耕種農業) 耕種農業全般の技能及び安全衛生管理等に関する学科及び実技問題 2号農業技能測定試験(畜産農業) 畜産農業全般の技能及び安全衛生管理等に関する学科及び実技問題
実施国日本
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準総合得点に対し、全国農業会議所が定める判定基準点を越えていること。
主催者一般社団法人 全国農業会議所
主な教材2号農業技能測定試験テキスト
公式サイトhttps://asat-nca.jp/asat2  

4-9. 漁業分野:2号漁業技能測定試験

漁業分野に従事する場合は、2号漁業技能測定試験に合格する必要があります。

漁業分野は、漁業と養殖業の2区分に分けて試験を実施しています。分野は異なりますが、漁業や養殖業の知識と安全衛生に関する知識を測る試験となっています。

2号漁業技能測定試験
概要現場において複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者として適切な対応をとるために必要な知識があることを判定するテスト
テスト内容2号漁業技能測定試験(漁業) 学科試験(真偽式及び多肢選択法):45問 漁業一般、漁業安全、漁業専門 実技試験(多肢選択式):7問 漁業一般、漁業安全、漁業専門+ 2号漁業技能測定試験(養殖業) 学科試験(真偽式及び多肢選択法):45問 養殖業一般、養殖業安全、養殖業専門 実技試験(多肢選択式):6問 養殖業一般、養殖業安全、養殖業専門
実施国日本
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準漁業区分は、筆記試験および実技試験の合計得点が、65%以上であること 養殖業区分は、筆記試験および実技試験の合計得点が、74%以上であること
主催者一般社団法人 大日本水産会
主な教材漁業技能測定試験テキスト  (公式サイトでダウンロード可能)
公式サイトhttps://suisankai.or.jp/skill/ 

4-10. 飲食料品製造業分野:飲食料品製造業2号技能測定試験

飲食料品製造業分野に従事する場合は、飲食料品製造業2号技能測定試験に合格する必要があります。

飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験
概要熟練した技能を持って、飲食料品全般(飲食料品の製造・加工及び安全衛生の確保)に関する作業を自らの判断で適切に行うことができる能力を確認するテスト
テスト内容学科試験(多肢選択法):35問 飲食料製造業での衛生管理、品質管理、納期管理、コスト管理、従業員管理、原材料管理等管理職に必要な知識を測定  実技試験(判断・計画立案試験等):15問 図やイラスト等を用いた状況設定において正しい行動等を判断する判断試験及び所定の計算式を用いて必要となる作業の計画を計画立案試験等により業務上必要となる技術水準を測定
実施国日本
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験及び実技試験の合計得点の基本65%以上
主催者一般社団法人 外国人食品産業技能評価機構
主な教材特定技能2号飲食料品製造業技能測定試験学習用テキスト(第2版) 
公式サイトhttps://otaff1.jp/ 

4-11. 外食業分野:外食業2号技能測定試験

外食業分野に従事する場合は、外食業2号技能測定試験に合格する必要があります。

外食業特定技能2号技能測定試験
概要外食業において、複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者(副店長、サブマネージャー等)として技能を確認するテスト
テスト内容学科試験 衛生管理、飲食物調理、接客全般及び店舗運営に係る知識を測定 実技試験(判断試験、計画立案試験) 図やイラスト等を用いた状況設定において正しい行動等を判断する判断試験及び所定の計算式を用いて必要となる作業の計画を計画立案試験等により業務上必要となる技術水準を測定
実施国日本
テスト形式コンピューター・ベースト・テスティング (CBT: Computer Based Testing)方式
実施期間随時更新
合格基準学科試験及び実技試験の合計得点の基本65%以上
主催者一般社団法人 外国人食品産業技能評価機構
主な教材
公式サイトhttps://otaff1.jp/ 

5.特定技能ビザを取得する試験の注意点

最後に、特定技能の試験の留意点のふたつを挙げておきましょう。

  • 試験日は分野や年度により異なります。
  • 特定技能評価試験への合格は、特定技能の取得を約束するものではありません。

特定技能の試験や申請をする前に知っておきたいポイントなので、ぜひ記憶してい置きましょう。

5-1.試験日は分野や年度により異なる

特定技能1号では、日本語試験や特定技能試験が必要なことでもお分かりになったように、また区分ごとに試験が異なるため、特定技能の在留資格を取得するための試験日は、事前確認が必要です。

必ず、試験の実施機関のページで確認してください。

特定技能の申請には該当試験への合格が要件ですので、受験のタイミングや試験開催の有無を念頭に置いて受験計画を立てることが大切です。

5-2.試験合格は、特定技能の取得を意味しない

試験の合格は特定技能を申請するための要件ではありますが、取得を約束するものではありません。

在留資格申請では別途外務省による審査が行われるため、さまざまな基準や背景を踏まえたうえで総合的に判断されます。

日本語試験と特定技能試験に合格すると特定技能が取得できるわけではないので、注意をしましょう。

6.まとめ

如何だったでしょうか。特定技能の申請に必要な試験と試の験内容が把握できたかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

■特定技能の申請には条件となる試験への合格が必要

① 特定技能1号:日本語試験と従事する分野の特定技能試験
(技能実習2号を良好に修了している場合は、日本語試験と特定技能試験は不要)
② 特定技能2号:従事する分野の特定技能試験

■特定技能1号は、国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験のいずれかに合格する必要がある

① 国際交流基金日本語基礎テスト:「基礎段階」に当たるA2レベル以上の日本語能力が求められる
② 日本語能力試験:N4以上が合格基準
③ 介護分野のみ追加で介護日本語評価試験への合格が必要

■特定技能1号の各分野の試験は下記のとおり
(合格基準や試験の開催状況は分野によって大きく異なる)

特定技能試験の内容
介護分野介護技能評価試験 (介護日本語評価試験と同時に受験)
ビルクリーニング分野ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験
工業製品製造業分野製造分野特定技能1号評価試験
建設分野建設分野特定技能1号評価試験
造船・舶用工業分野造船・舶用工業分野特定技能1号試験
自動車整備分野自動車整備分野特定技能1号評価試験
航空分野航空分野特定技能1号評価試験
宿泊分野宿泊分野特定技能1号評価試験
自動車運送業分野自動車運送業分野特定技能1号評価試験
鉄道分野鉄道分野特定技能1号評価試験
農業分野1号農業技能測定試験
漁業分野1号漁業技能測定試験
飲食料品製造業分野飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験
外食業分野外食業特定技能1号技能測定試験
林業分野林業技能1号測定試験(林業分野特定技能1号評価試験)
木材産業分野木材産業特定技能1号測定試験

■特定技能2号は、祝連した技能を持ち合わせていることを証明する下記の試験への合格が必要

特定技能試験の内容
ビルクリーニング分野ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験
工業製品製造業分野製造分野特定技能2号評価試験
建設分野建設分野特定技能2号評価試験
造船・舶用工業分野造船・舶用工業分野特定技能2号試験
自動車整備分野自動車整備分野特定技能2号評価試験
航空分野航空分野特定技能2号評価試験
宿泊分野宿泊分野特定技能2号評価試験
農業分野2号農業技能測定試験
漁業分野2号漁業技能測定試験
飲食料品製造業分野飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験
外食業分野外食業特定技能2号技能測定試験

〇特定技能の試験を受けるときの注意点は下記のとおり

① 試験日は分野や年度により異なる
② 特定技能評価試験への合格は、特定技能の取得を約束するものではない

このコラムを読んだことにより、特定技能の試験の概要や試験方法が把握できたと思います。特定技能の取得を県が得る際の参考にしてください。

【注意】本コラムは、令和7年12月時点での情報に基づき作成しています


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