【実務解説】外国人社員の人事異動・配置転換はどこまでできる?|在留資格との関係と5分チェック ― Foreign Employee Transfers in Japan|Immigration Status Rules & 5-Minute Compliance Check ―


行政書士 永井国際法務事務所

VISA申請や帰化申請にまつわる内容を中心に連載形式のコラムです

✅ このコラムの結論(Summary)

日本語(重要ポイント)

外国人社員を採用した後、会社の組織変更、人材育成、本人の能力・適性などを理由として、人事異動や配置転換を行うことがあります。

しかし、外国人社員については、日本人社員と同じ感覚で自由に職務を変更できるとは限りません。

外国人が日本で行うことのできる活動は、原則として、保有する在留資格との関係で決まっているからです。

そのため、

「社内の人事異動だから問題ない」

とは限りません。

例えば、

  • 「技術・人文知識・国際業務」から「経営・管理」に該当する業務への変更
  • 「技術・人文知識・国際業務」から単純作業への変更
  • 「技術・人文知識・国際業務」から工場・店舗等の現場業務への変更
  • 日本法人から海外法人への海外赴任
  • 本社から関係会社への異動
  • 社員から取締役への就任(役職だけでなく、実際の業務内容・権限等が変わる場合)

など、異動の内容によっては、現在の在留資格で引き続き活動できるかを確認し、必要に応じて在留資格変更等の手続や届出を検討する必要があります。

一方で、異動後の業務が現在の在留資格で認められる活動の範囲内であれば、在留資格を変更せずに配置転換できる場合もあります。

重要なのは、

「人事異動をしてよいか」ではなく、
「異動後に実際に行う業務が、現在の在留資格で認められる活動に該当するか」

を確認することです。

人事異動を決定する前に、少なくとも次の5点を確認しましょう。

① 現在の在留資格
② 異動後の具体的な職務内容
③ 雇用契約・所属機関・勤務先等の関係
異動後の雇用条件・報酬
⑤ 必要な申請・届出等の有無

外国人社員の人事異動では、

「辞令を出してから確認する」のではなく、「辞令を出す前に確認する」

ことが重要です。

🔷 English (Key Points)

When a foreign employee in Japan is transferred, promoted, reassigned, or seconded, the company must consider whether the employee’s new duties are permitted under the employee’s current status of residence.

Unlike Japanese employees, foreign nationals holding work-related statuses of residence cannot necessarily be reassigned to any position simply because the transfer takes place within the same company.

An internal personnel transfer may create an immigration-law issue if the employee’s new duties fall outside the scope of activities permitted under the current status of residence.

Particular caution is required when a foreign employee is:

  • transferred from duties under the Engineer/Specialist in Humanities/International Services status to duties falling under the Business Manager status;
  • reassigned to simple labor or other duties outside the scope of the current status;
  • transferred to factory or store-floor work;
  • transferred from a Japanese company to an overseas company;
  • transferred to an affiliated or related company; or
  • promoted to a director or other position where the employee’s actual duties, authority, or responsibilities substantially change.

On the other hand, if the new duties remain within the scope of activities permitted under the current status of residence, the employee may be able to continue working without changing status.

The key question is therefore not simply:

“Can we transfer this employee?”

but rather:

“Are the duties the employee will actually perform after the transfer permitted under the employee’s current status of residence?”

Before deciding on a transfer, promotion, secondment, or job rotation, the company should confirm:

① Current status of residence
② Specific duties after the transfer
③ Employment, contractual, and organizational relationships
④ Employment conditions and remuneration
⑤ Required immigration procedures and notifications

In practice, the safest approach is to confirm these matters before issuing the personnel transfer order, rather than addressing immigration issues after the transfer has already taken effect.

📘 実務解説編

1.外国人社員の管理・活用で最初に確認すべきこと

外国人社員を適切に管理するためには、まず、

「その人が、現在どの在留資格を持っているのか」

を把握する必要があります。

在留資格は、単なる「ビザの種類」ではありません。

それぞれの在留資格について、日本で行うことのできる活動が定められています。

例えば、「技術・人文知識・国際業務」では、

  • システムエンジニア
  • 機械技術者
  • 通訳・翻訳
  • デザイナー
  • マーケティング
  • 企画・営業等の業務

など、一定の専門的知識や外国文化に基盤を有する知識・感受性等を必要とする業務が対象となります。

一方で、同じ会社に勤務しているからといって、会社内のすべての業務を自由に担当できるわけではありません。

したがって、人事部門では、

「外国人社員の在留資格」と「実際の職務内容」をセットで管理する

ことが重要です。

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格とは?で、技人国ビザの全体像を確認する。

2.人事異動では、異動後の「実際の業務内容」を確認する

外国人社員の人事異動で最も重要なのが、

異動後に実際に何の仕事をするのか

という点です。

例えば、

現在

営業企画部
マーケティング業務

異動後

店舗運営部
店舗での接客・販売業務

となる場合を考えてみましょう。

会社としては単なる「部署異動」でも、入管法上は、

異動後の業務そのものが、現在の在留資格で認められているか

を確認する必要があります。

そのため、辞令を出す前に、

  • 配属部署
  • 職位
  • 担当業務
  • 日常的に行う作業
  • 顧客対応の内容
  • 現場作業の有無
  • 管理業務の内容
  • 専門知識を使用する業務の内容

などを具体的に確認することが重要です。

3.「部署名・役職名」だけで判断しない

外国人社員の管理でよくある誤解が、

「営業部だから技人国」
「企画部だから技人国」
「管理職だから技人国」

という判断です。

しかし、重要なのは部署名や役職名ではありません。

例えば「営業部」に所属していても、

  • 専門知識を用いた企画・提案
  • 市場分析
  • 海外取引
  • 営業戦略の立案

などを中心に行っている場合と、

  • 商品の陳列
  • 店頭販売
  • 単純な搬送
  • 清掃

などを中心に行っている場合では、在留資格との関係が異なります。

同様に、「管理職」という肩書が付いたからといって、直ちに「経営・管理」の在留資格が必要になるわけでもありません。

重要なのは、

「その役職に就いた結果、実際にどのような権限・責任を持ち、どのような業務を行うのか」

です。

したがって、

「部署名・役職名」ではなく「実際に従事する業務」

を基準として確認することが重要です。

4.異動後の業務が別の在留資格に該当する場合に注意

人事異動を考える場合には、まず、

異動後の業務が現在の在留資格の活動範囲に含まれるか

を確認します。

例えば、「技術・人文知識・国際業務」で通訳・翻訳業務を行っていた外国人を、経済学・経営学等の知識を用いた営業企画業務に異動させる場合、両方の業務が「技術・人文知識・国際業務」の範囲に該当する可能性があります。

この場合、単に職務内容が変わったというだけで、直ちに在留資格変更が必要になるわけではありません。

一方、

「技術・人文知識・国際業務」から、事業の経営・管理に該当する活動へ変更する

ような場合には、現在の在留資格で引き続き活動できるかを確認し、必要に応じて「経営・管理」への在留資格変更を検討することになります。

つまり、

「職務内容が変わった=必ず在留資格変更」

ではありません。

逆に、

「社内異動だから在留資格変更は不要」

とも限りません。

この違いを理解することが重要です。

5.役員への昇進・就任は特に注意

外国人社員の能力を評価して、取締役や事業責任者などに昇進・就任させるケースがあります。

しかし、

社員として行っていた業務と、役員として行う業務が同じとは限りません。

例えば、

営業担当

取締役として会社の経営に参加

という場合、単なる「昇進」ではなく、実際の活動内容や権限・責任が大きく変わる可能性があります。

「技術・人文知識・国際業務」は、自然科学・人文科学の分野の知識等を必要とする業務や、外国文化に基盤を有する思考・感受性を必要とする業務等を対象とします。

一方、事業の経営・管理に従事する活動は「経営・管理」の在留資格の対象となります。

したがって、

「取締役になったから必ず経営・管理」

と単純に判断するのではなく、

「取締役として実際にどのような活動を行うのか」

を確認する必要があります。

必要に応じて、在留資格変更許可申請等を検討します。

経営・管理ビザの要件について詳しくはこちらを確認する

6.単純労働への配置転換は特に慎重に

例えば、「技術・人文知識・国際業務」で営業職として採用した外国人について、

「営業成績が上がらないので、しばらく倉庫作業をしてもらう」

という人事運用を考えたとします。

これは非常に注意が必要です。

外国人本人が同意していたとしても、

在留資格で認められていない活動を行うことが、本人の同意によって当然に適法になるわけではありません。

したがって、

「本人も了承している」
「会社内の異動だから問題ない」
「一時的だから大丈夫」

という判断だけでは不十分です。 異動後の業務が現在の在留資格で認められる活動の範囲外となる場合には、適切な在留資格・手続との関係を確認する必要があります。

7.ジョブローテーションでは「在留資格の範囲」に注意

人材育成のため、

営業 → 店舗 → 製造 → 管理部門

など、複数の部署を経験させるジョブローテーションを行う企業があります。

日本人社員について通常行われている新人研修・ジョブローテーションであっても、外国人社員については、在留資格との関係を確認する必要があります。

特に問題となるのは、

ローテーションの中に、現在の在留資格で認められない業務が含まれている場合

です。

「将来の幹部候補だから、会社の全部門を経験させる」

という人事上の合理性だけで、入管法上も問題がないとは限りません。

したがって、ジョブローテーションを設計する段階で、

各部署の業務 × 外国人社員の在留資格

を確認しておくことが重要です。

「技人国ビザの実務研修はどこまで認められる?|研修・現場業務の注意点もあわせてご確認ください。

8.「一時的な異動」でも油断しない

企業から、

「3か月だけ現場を経験させたい」

という相談を受けることがあります。

しかし、

「一時的だから在留資格は関係ない」

という考え方は危険です。

重要なのは、単に期間だけではありません。

  • 何のための異動なのか
  • 実際にどのような業務を行うのか
  • 本来の専門業務との関係はあるのか
  • その業務が在留資格の範囲内なのか
  • 会社としてどのように位置付けているのか

などを総合的に確認する必要があります。

一時的な研修や応援であっても、実際に行う活動と在留資格との関係を確認することが重要です。

9.出向・転籍・グループ会社への異動では契約関係を確認

外国人社員をグループ会社や関係会社に出向させる場合には、単純な社内異動とは異なる問題が生じます。

特に重要なのが、

雇用契約・契約機関・所属関係がどのように変わるのか

という点です。

例えば、

日本法人A

グループ会社Bへ在籍出向

の場合と、

日本法人Aとの雇用関係を終了

グループ会社Bと新たに雇用契約を締結

する場合では、法的な関係が異なります。

そのため、出向・転籍では、

雇用契約

契約関係・所属機関等

出向先・転籍先

実際の職務内容

を一つずつ確認する必要があります。

また、「技術・人文知識・国際業務」などでは、所属機関等に関する届出制度があります。

契約機関の変更等が生じる場合には、本人による届出が必要となるケースがあります。

したがって、

「グループ会社だから同じ会社と考えてよい」

とは限りません。

出向・転籍の形態と実際の契約関係を確認したうえで、必要な入管手続を検討することが重要です。

なお、同一の会社内で部署を変更するだけの人事異動については、それだけで「所属(契約)機関に関する届出」が必要になるわけではありません。

出入国在留管理庁の案内でも、「技術・人文知識・国際業務」等について、同一の活動機関内での人事異動は届出不要とされています。

ただし、届出が不要であることと、異動後の業務を現在の在留資格で行えることは別問題です。

また、技人国では、届出上の『契約機関』と実際の勤務場所が必ずしも同じとは限らないことに注意が必要です。

したがって、社内異動では、

届出が必要か

異動後の活動が在留資格の範囲内か

を分けて確認する必要があります。

10.在籍出向と転籍は分けて考える

出向には、

在籍出向

転籍

があります。

在籍出向では、一般に元の会社との雇用関係を維持したまま、出向先で業務を行います。

一方、転籍では、元の会社との雇用関係を終了し、新しい会社との雇用関係に移ります。

したがって、両者は人事上だけでなく、

在留資格・雇用契約・契約関係・所属機関等との整合性

という観点からも分けて考える必要があります。

特に転籍の場合には、元の会社との関係が終了し、新しい会社との関係が生じるため、

現在の在留資格で、転籍後の会社において引き続きその業務に従事できるのか

を確認することが重要です。

11.海外赴任・海外法人からの転勤では「日本の在留資格」を整理する

外国人社員を日本法人から海外法人へ海外赴任させる場合も、単純な国内人事異動とは異なります。

例えば、

日本法人で勤務

海外子会社へ赴任

数年間勤務

日本へ帰任

というケースです。

この場合、

日本法人から海外法人への海外赴任については、赴任中の日本の在留資格の取扱いだけでなく、赴任先国の就労許可等についても別途確認が必要です。

  • 日本の在留資格
  • 日本法人との雇用関係
  • 海外法人との契約関係
  • 海外赴任期間
  • 帰任予定

などを整理しておく必要があります。

一方、海外法人で勤務している外国人を日本法人へ転勤させる場合には、

「企業内転勤」

の在留資格が選択肢となります。

「企業内転勤」は、外国にある本店、支店その他の事業所の職員が、日本にある事業所に期間を定めて転勤し、そこで「技術・人文知識・国際業務」に掲げる活動を行う場合の在留資格です。

また、「企業内転勤」の在留資格については、申請に係る転勤の直前に、外国にある本店、支店その他の事業所において、1年以上継続して「技術・人文知識・国際業務」に掲げる業務に従事していることなどの基準があります。

したがって、海外法人から日本法人への転勤では、

「日本で何の在留資格を使って働くのか」

を事前に整理することが重要です。

海外赴任では、日本の在留資格だけでなく、日本法人との雇用関係、海外法人との契約関係、赴任期間、帰任予定等を整理する必要があります。

12.外国人社員の「在留資格管理表」を作る

外国人社員を複数雇用する企業では、個々の在留資格を人事担当者が把握できる仕組みを作ることをおすすめします。

例えば、次のような管理表です。

外国人社員の在留資格管理表

項目管理内容
氏名外国人社員の氏名
国籍国籍・地域
在留資格技人国・経営管理・特定技能等
在留期限在留カード記載の期限
所属部署現在の所属
現在の職務実際の担当業務
異動予定異動先部署
異動後の職務具体的な仕事内容
在留資格との関係適合・要確認
届出必要・不要・要確認
在留資格変更必要・不要・要確認
更新予定更新時期

このような管理表を作っておけば、

「人事異動の辞令を出してから在留資格の問題に気付く」

という事態を防ぎやすくなります。

13.在留期限だけでなく「職務変更」も管理する

外国人社員の在留管理というと、

「在留期限を管理する」

ことばかりに目が向きがちです。

しかし、実務上は、

在留期限 × 職務内容 × 雇用・所属関係

の3つをセットで管理することが重要です。

例えば、在留期限がまだ2年残っていても、その途中で、

「技術・人文知識・国際業務」で行っていた業務から、「経営・管理」に該当する活動へ変更する

のであれば、その時点で在留資格上の問題を検討する必要があります。

逆に、在留資格の更新時期が近づいていても、職務内容が現在の在留資格で認められる活動に該当するかの確認が不十分であれば、更新時に問題となる可能性があります。

したがって、

「在留期限だけを管理していればよい」

とは考えないことが重要です。

■ 辞令を出す前の「5分チェック」|外国人社員の異動で最低限確認したい5項目

人事部門では、外国人社員の異動辞令を出す前に、最低限次の5点を確認しましょう。

STEP 1 現在の在留資格を確認

在留カード等で現在の在留資格を確認します。

STEP 2 異動後の仕事内容を具体化

「営業」「管理」「企画」などの抽象的な職種名ではなく、

実際に毎日どのような業務を行うのか

を確認します。

STEP 3 「現在の在留資格でできる業務か」を確認

異動後の業務が、現在の在留資格で認められる活動の範囲内にあるかを確認します。

STEP 4 雇用・所属・契約関係を確認

会社間の異動、出向、転籍などの場合には、

  • 雇用契約
  • 契約関係
  • 所属機関等
  • 勤務先

について変更がないかを確認します。

STEP 5 必要な手続を確認

必要に応じて、

  • 在留資格変更許可申請
  • 所属機関等に関する届出
  • その他の入管手続

を確認します。

この5分の確認を、人事異動の社内フローに組み込んでおくことが重要です。

■ よくあるNGパターン|知らないうちに不法就労につながるリスクはありませんか?

NG1 「同じ会社だから何をさせてもよい」

→ 在留資格は会社単位ではなく、外国人が実際に行う活動との関係で確認する必要があります。

NG2 「部署異動だけだから入管手続は不要」

→ 部署名ではなく、異動後の実際の職務内容を確認する必要があります。

NG3 「本人が了承しているから問題ない」

→ 本人の同意だけで、在留資格の範囲外の活動が適法になるわけではありません。

NG4 「一時的な応援だから大丈夫」

→ 一時的な活動であっても、実際に行う業務と在留資格との関係を確認する必要があります。

NG5 「管理職になっただけだから技人国のままでよい」

→ 「管理職」という肩書だけでは判断できません。実際に経営業務・管理業務に従事することになる場合には、「経営・管理」との関係を検討する必要があります。

NG6 「グループ会社への出向だから届出は不要」

→ 出向・転籍では、雇用契約、契約関係、所属機関等、実際の職務内容を確認し、必要な届出・手続を検討する必要があります。

■ 外国人社員の管理は「採用後」が重要

外国人の採用時には、

「この在留資格で採用できるか」

を慎重に確認する企業が多いでしょう。

しかし、本当に重要なのは、採用後の継続的な管理です。

外国人社員について、

採用

配属

研修

人事異動

昇進

出向・転籍

在留期間更新

という流れの中で、職務内容や雇用関係が変化する可能性があります。

そのたびに、

「現在の在留資格で、この仕事を続けてよいのか」

を確認する必要があります。

つまり、外国人社員の在留資格管理は、

「採用時の一度きりのチェック」ではなく、雇用期間中の継続的な管理

として考えることが重要です。

■ まとめ|外国人の「活用」と「在留資格管理」はセットで考える

外国人社員は、企業にとって重要な戦力となり得ます。

その一方で、就労系の在留資格を持つ外国人については、日本人社員と同じように自由な人事異動ができるとは限りません。

重要なのは、

「人事異動ができるか」ではなく、
「異動後に実際に行う業務が、その外国人の現在の在留資格で認められる活動に該当するか」

です。

特に、

  • 配置転換
  • ジョブローテーション
  • 研修
  • 役職変更
  • 役員就任
  • 在籍出向
  • 転籍
  • グループ会社への異動
  • 海外赴任・帰任

などを行う場合には、事前の確認が重要です。

企業としては、

在留資格 × 職務内容 × 雇用・所属関係 × 人事異動

を一体として管理することが、外国人社員を適法かつ効果的に活用するための基本となります。

外国人社員の採用を「人材確保」で終わらせるのではなく、

採用後の配置・育成・昇進・異動まで含めた人事制度

として設計することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1.技人国の外国人を同じ会社内で別部署へ異動させても大丈夫ですか?

A.異動後の具体的な業務が現在の「技術・人文知識・国際業務」の範囲内であれば、人事異動が可能な場合があります。ただし、部署名だけで判断せず、実際の職務内容を確認することが重要です。

Q2.技人国の外国人を管理職に昇進させても大丈夫ですか?

A.管理職という肩書だけで直ちに問題になるわけではありません。ただし、実際に行う業務が経営業務・管理業務に該当する場合には、「経営・管理」の在留資格との関係を検討する必要があります。

Q3.外国人社員を工場や店舗へジョブローテーションさせることはできますか?

A.現在の在留資格で認められる活動との関係を確認する必要があります。特に単純作業等が含まれる場合には慎重な検討が必要です。

Q4.グループ会社への出向なら、在留資格はそのままでよいですか?

A.必ずしもそうとは限りません。出向先、契約関係、実際の職務内容等を確認し、現在の在留資格との適合性や必要な届出等を検討する必要があります。

Q5.外国人社員が転籍した場合、入管への届出は必要ですか?

A.所属・契約機関の変更に関する届出が必要となる場合があります。出入国在留管理庁は、「技術・人文知識・国際業務」等について所属(契約)機関に関する届出を案内しています。

■ 人事異動・配置転換を決める前に、在留資格との関係を確認したい企業へ

「この異動は技人国のままで大丈夫?」

「管理職への昇進で在留資格を変更する必要はある?」

「グループ会社への出向で届出は必要?」

「ジョブローテーションで現場業務を経験させても大丈夫?」

「転籍後も現在の在留資格を使える?」

このような場合には、人事異動を実施する前に確認しておくことが重要です。

当事務所では、

  • 外国人社員の在留資格確認
  • 人事異動後の職務内容の確認
  • 在留資格該当性の確認
  • 配置転換・ジョブローテーションの確認
  • 役員就任に伴う在留資格の検討
  • 出向・転籍に関する入管手続の確認
  • 所属機関等に関する届出の確認
  • 在留資格変更・更新を見据えた人事管理

などをサポートしています。

「人事異動だから大丈夫」と決めつけず、辞令を出す前に在留資格との関係を確認することが、企業と外国人社員双方のリスクを防ぐポイントです。

※本記事は、出入国在留管理庁が公表する在留資格・在留管理制度等の情報をもとに、外国人社員の人事異動・配置転換に関する一般的な実務上の注意点を解説したものです。個別案件については、在留資格、雇用契約、異動前後の具体的職務、所属・契約関係等を踏まえた個別の確認が必要です。


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