
【実務解説】特定技能2号とは?|取得条件・対象分野・メリットをわかりやすく解説
― What Is Specified Skilled Worker (ii) in Japan?|Requirements, Eligible Fields & Key Benefits ―
行政書士 永井国際法務事務所
VISA申請や帰化申請にまつわる内容を中心に連載形式のコラムです
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⚠️ このコラムが特に役立つ方
- 現在「特定技能1号」で日本で働いている方
- 特定技能1号から2号への移行を考えている方
- 「特定技能2号なら家族を呼べるの?」と知りたい方
- 特定技能2号の対象分野を知りたい方
- 特定技能2号を取得するための試験・実務経験について知りたい方
- 特定技能1号の「5年」という在留期間の上限を意識している方
- 特定技能2号への移行に必要な試験や実務経験を早めに確認したい方
- 将来、より長期的に日本で働き続けたい方
✅ このコラムの結論(Summary)
特定技能2号は、特定の産業分野において、より熟練した技能を持つ外国人を対象とする在留資格です。
特定技能1号と比べて大きな違いは、
▶ 在留期間の更新に上限がなく、要件を満たせば長期的に日本で働き続けられること
です。
また、特定技能2号では、一定の要件を満たす配偶者・子について、「家族滞在」への在留資格変更等が可能となる点も大きな特徴です。
ただし、
「特定技能1号で長く働けば、自動的に2号になれる」わけではありません。
特定技能2号では、分野ごとに定められた技能水準を満たす必要があり、試験や実務経験などの要件を確認する必要があります。
つまり、
特定技能2号は「1号の延長」ではなく、より高い技能水準を証明して取得する在留資格
と考えることが重要です。
また、特定技能2号は、特定技能1号とは異なり、1号特定技能外国人支援計画に基づく支援の対象ではありません。
🔰 やさしい日本語
特定技能2号(とくていぎのう にごう)は、特定技能1号(とくていぎのう1ごう)よりも、高(たか)い技能(ぎのう)が必要(ひつよう)な仕事(しごと)をする外国人(がいこくじん)のための在留資格(ざいりゅうしかく)です。
特定技能1号(とくていぎのう 1ごう)よりも、高(たか)い技能(ぎのう)が必要(ひつよう)です。
特定技能2号になると、
- 長(なが)く日本(にほん)で働(はたら)くことができる
- 在留期間(ざいりゅうきかん)の更新(こうしん)に通算(つうさん)の上限(じょうげん)がない
- 条件(じょうけん)を満(み)たせば、家族(かぞく)を日本(にほん)に呼(よ)ぶことができる
というメリットがあります。
ただし、
特定技能1号を5年間働(はたら)けば、自動的(じどうてき)に2号になるわけではありません。
試験(しけん)や仕事(しごと)の経験(けいけん)など、分野(ぶんや)ごとの条件(じょうけん)を確認(かくにん)する必要(ひつよう)があります。
🔷 English Summary
The Specified Skilled Worker (ii) status of residence is designed for foreign nationals who possess a higher level of skilled expertise in designated industrial fields in Japan.
Compared with Specified Skilled Worker (i), Type 2 offers important advantages, including:
- no aggregate maximum period of stay;
- the possibility of renewing the status as long as the requirements continue to be satisfied; and
- the possibility, subject to the relevant requirements, for a spouse and children to obtain the Dependent status of residence.
However, Type 2 is not granted automatically after five years of Type 1 employment.
Applicants must satisfy the requirements applicable to their particular field, including the required level of skills and, depending on the field, relevant examinations and work experience.
📘 実務解説編
1. 特定技能2号とは?
特定技能2号は、特定の産業分野において、熟練した技能を有する外国人を受け入れるための在留資格です。
特定技能制度には、
- 特定技能1号
- 特定技能2号
の2種類があります。
大まかに整理すると、
| 比較項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
| 技能水準 | 相当程度の知識・経験を必要とする技能 | 熟練した技能 |
| 在留期間 | 通算5年以内 | 通算の上限なし |
| 家族帯同 | 原則不可 | 要件を満たせば可能 |
| 日本語能力 | 原則として一定の日本語能力が必要 | 分野ごとの要件による |
| 支援 | 1号特定技能外国人支援計画による支援の対象 | 支援計画による支援の対象外 |
| より長期の就労 | 通算5年の上限あり | 更新により継続可能 |
特定技能2号は、日本で長期的に就労することを希望する外国人にとって重要な在留資格です。
▼ 特定技能1号の取得条件・雇用企業の要件を確認する
【保存版】特定技能とは?|外国人採用で知っておくべき制度・対象分野・メリット・注意点を完全解説
【ご参考】「日本語能力」の扱いは1号と2号でどう違う?
特定技能1号では、原則として、生活や業務に必要な日本語能力を確認するため、日本語試験等による一定の日本語能力の確認が必要です。もっとも、技能実習2号を良好に修了した場合など、一定の場合には日本語試験が免除されます。
一方、特定技能2号では、1号のように全分野共通で一定の日本語試験合格を求める仕組みではありません。ただし、分野によっては日本語能力に関する要件が設けられているため、「2号は日本語能力がまったく問われない」という意味ではありません。例えば、漁業分野・外食業分野では、一定の日本語能力が要件とされています。
つまり、実務上は、
| 特定技能1号 | 特定技能2号 | |
| 日本語能力 | 原則として一定の日本語能力を確認 | 分野ごとに確認 |
| 日本語試験 | 原則必要 | 分野によって必要 |
| 技能実習2号良好修了による日本語試験免除 | あり | 分野ごとの要件による |
| 注意点 | 「日本で働けば日本語要件を満たす」とは限らない | 「2号なら日本語要件はない」とは限らない |
したがって、特定技能2号への移行を検討する場合は、技能試験・実務経験だけでなく、自分の分野に日本語能力要件が設定されているかも確認する必要があります。
▼ 特定技能とは?
2. 特定技能1号と2号の最大の違いは?
最も重要な違いの一つが、在留期間の上限です。
特定技能1号は、原則として通算5年までという上限があります。
これに対して、特定技能2号には通算在留期間の上限がありません。
そのため、
「特定技能1号の期間が終わったら、どうすればいいのか?」
という問題を考える場合、特定技能2号への移行が重要な選択肢になります。
ただし、特定技能1号から2号への移行には、2号の要件を満たす必要があります。
単純な在留年数による自動移行ではありません。
3. 特定技能2号の対象分野
特定技能2号は、特定技能1号のすべての分野で認められているわけではありません。
そのため、特定技能1号から2号への移行を考える場合には、まず、
「現在、自分が従事している分野は、特定技能2号の対象になっているか」
を確認することが重要です。
現在、特定技能2号の対象となっているのは、次の11分野です。
| No. | 特定技能2号の対象分野 |
| 1 | ビルクリーニング |
| 2 | 工業製品製造業 |
| 3 | 建設 |
| 4 | 造船・舶用工業 |
| 5 | 自動車整備 |
| 6 | 航空 |
| 7 | 宿泊 |
| 8 | 農業 |
| 9 | 漁業 |
| 10 | 飲食料品製造業 |
| 11 | 外食業 |
出入国在留管理庁も、特定技能2号の各分野について、それぞれの仕事内容や業務区分を公表しています。
ただし、対象分野に含まれているからといって、その分野で働いている特定技能1号の方が全員そのまま2号へ移行できるわけではありません。
特定技能2号では、分野ごとに、
- 対象となる業務区分
- 求められる技能水準
- 技能試験等
- 必要となる実務経験
- その他の分野別要件
などが定められています。
したがって、
「自分の仕事が特定技能2号の対象分野に入っているか」
を確認したうえで、さらに、
「現在の業務が2号の対象となる業務区分に該当するか」
「必要な技能・実務経験等を満たせるか」
まで確認する必要があります。
なお、介護分野は特定技能2号の対象ではありません。
介護については、特定技能とは別に、在留資格「介護」が設けられています。
また、工業製品製造業については、特定技能2号の対象となる業務区分が限定されています。
⚠️ 注意|「対象分野」だからといって、すべての業務が特定技能2号の対象になるわけではありません。
また、特定技能の対象分野や各分野の要件については、制度改正等により変更される可能性があります。
そのため、実際に2号への移行を検討する際には、出入国在留管理庁が公表している最新の分野別情報・運用要領・試験情報等を確認することが重要です。
4. 特定技能2号を取得するための条件
特定技能2号では、単に日本で働いているというだけでは足りません。
基本的には、
① 対象分野であること
まず、自分が従事する業務が特定技能2号の対象分野・業務に該当する必要があります。
② 熟練した技能を証明すること
特定技能2号では、1号より高い技能水準が求められます。
そのため、分野ごとに定められた試験等によって技能を証明する必要があります。
③ 必要な実務経験等を満たすこと
分野によっては、一定の実務経験等が求められます。
したがって、
「特定技能2号の試験に合格すれば、それだけで必ず2号になれる」
とも限りません。
試験+実務経験その他の分野別要件
を確認することが重要です。
▶ 特定技能2号の取得条件は、11分野で共通ではありません。
5. 特定技能2号の試験は難しい?|試験合格だけでは足りない
特定技能2号では、より熟練した技能が求められるため、1号よりも高い技能水準を証明することになります。
出入国在留管理庁は、特定技能2号に関する各分野の試験実施要領や試験予定を公表しています。
ただし、
「2号試験に合格=必ず在留資格変更許可」
ではありません。
試験合格は「技能要件を満たすための重要な要素」であり、在留資格変更許可そのものを保証するものではありません。
申請では、技能だけでなく、
- 雇用契約
- 報酬
- 業務内容
- 所属機関
- 必要な届出・制度上の義務
- その他の在留資格変更要件
などを含めて確認する必要があります。
6. 特定技能1号との重要な違い|支援計画の対象外
特定技能1号と2号の重要な違いの一つが、1号特定技能外国人支援計画による支援の対象となるかどうかです。
特定技能1号では、受入れ機関が、1号特定技能外国人支援計画を作成し、その計画に基づいて、外国人が日本で生活し、安定して活動できるよう必要な支援を行うことが原則として求められます。
一方、特定技能2号については、特定技能1号のような「1号特定技能外国人支援計画」に基づく支援の対象とはなりません。
つまり、
| 比較項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
| 1号特定技能外国人支援計画 | 必要 | 対象外 |
| 支援計画に基づく義務的支援 | 原則必要 | なし |
| 登録支援機関による支援 | 委託可能 | 1号支援の対象外 |
| 家族帯同 | 原則不可 | 要件を満たせば可能 |
そのため、特定技能1号から2号へ移行する場合には、在留資格の変更だけでなく、受入れ機関側の支援体制についても、1号と2号の違いを整理しておくことが重要です。
もっとも、これは「特定技能2号の外国人に対して、受入れ機関が何の配慮もしなくてよい」という意味ではありません。
特定技能2号についても、雇用契約や労働関係法令等に基づく適正な雇用管理は必要です。また、特定技能制度上の受入れ機関としての義務がすべてなくなるわけではありません。
したがって、
「2号になると支援がすべて不要になる」のではなく、「1号に設けられている支援計画に基づく支援の仕組みが適用されない」
と理解するのが正確です。
7. 特定技能2号になるメリット
メリット① 長期的に日本で働ける
最大のメリットです。
特定技能1号には通算5年の上限がありますが、2号には通算の在留期間上限がありません。
そのため、更新要件を満たしている限り、日本で継続して働くことが可能です。
メリット② 家族を日本に呼べる可能性がある
特定技能1号では、原則として家族帯同が認められていません。
一方、特定技能2号では、要件を満たす配偶者・子について、**「家族滞在」**の在留資格が認められる可能性があります。
これは、長期的に日本で生活したい外国人にとって非常に大きな違いです。
ただし、家族が自動的に日本に在留できるわけではなく、家族側についても「家族滞在」の要件を満たす必要があります。
▼ 特定技能2号で家族を呼ぶには?|家族滞在の要件・必要書類を確認する
【特定技能2号】家族を日本に呼ぶには?|家族滞在の要件・必要書類・申請方法を徹底解説
メリット③ 将来の永住申請を検討する際の選択肢になり得る
特定技能2号は、長期的に日本で生活するための在留資格の一つです。
そのため、将来的に永住申請を検討する場合にも、特定技能2号への移行は重要な意味を持つ場合があります。
ただし、「特定技能2号になれば永住できる」わけではありません。
特定技能2号の在留資格を取得したことだけで永住許可が認められるわけではなく、永住許可について別途要件を満たす必要があります。
永住許可には、在留年数、素行、生計、公的義務の履行など、別途要件があります。
▼ 特定技能2号から永住申請を考える場合の要件を確認する
8. 特定技能1号から2号へ移行する場合の注意点
ここで重要なのが、「5年が終わる直前に考えればいい」というわけではないことです。
例えば、
特定技能1号
⬇
2号を検討
⬇
必要な実務経験を確認
⬇
試験準備
⬇
試験合格
⬇
必要書類を準備
⬇
在留資格変更許可申請
という流れになる場合があります。
したがって、特定技能1号で働いている方は、早い段階から、
「自分の分野で2号になるためには何が必要なのか」
を確認しておくことが重要です。
また、「5年目になってから準備する」のではなく、「2号を目指すと決めた段階から要件を逆算する」ことが必要です。
▼ 特定技能1号から2号への移行手続を詳しく確認する
【実務解説】特定技能1号から2号へ変更するには?|申請時期・必要書類・試験・実務経験を徹底解説
9. 「特定技能1号を5年働いたら2号になれる」は誤解
よくある誤解です。
特定技能1号の通算在留期間が5年に達したからといって、2号へ自動的に変更される制度ではありません。
重要なのは、
- 現在の仕事が2号の対象か
- 必要な技能水準を満たしているか
- 必要な実務経験等を満たしているか
- 分野別の要件を満たしているか
という点です。
そのため、5年目になってから初めて準備するのではなく、早めに確認しておくことをおすすめします。
10. 特定技能2号の申請で確認したいポイント
申請前には、少なくとも次の点を確認しましょう。
- ✔ ① 現在の業務が2号の対象分野・業務に該当するか
- ✔ ② 必要な技能試験等を確認したか
- ✔ ③ 必要な実務経験を満たしているか
- ✔ ④ 雇用契約・報酬・業務内容に問題がないか
- ✔ ⑤ 所属機関側の要件を満たしているか
- ✔ ⑥ 在留状況・納税等に問題がないか
- ✔ ⑦ 在留期限から逆算して申請準備をしているか
特に、「試験に合格したから大丈夫」と考えないことが重要です。
▼ 特定技能雇用契約の作成・確認ポイントを確認する
【保存版】特定技能雇用契約の要件とは?|企業が確認すべき給与・仕事内容・契約条件を実務解説
▼ 特定技能2号の申請に必要な書類を確認する
11. よくある質問(FAQ)
Q1.特定技能1号を5年間働けば、自動的に2号になれますか?
A.いいえ。自動的に2号へ移行するわけではありません。対象分野、技能水準、実務経験など、2号について定められた要件を満たす必要があります。
Q2.特定技能2号には在留期間の上限がありますか?
A.特定技能1号のような通算5年の上限はありません。要件を満たして在留期間を更新していくことが可能です。
Q3.特定技能2号なら家族を呼べますか?
A.一定の要件を満たせば、配偶者や子が「家族滞在」の在留資格を取得できる可能性があります。
Q4.特定技能2号になれば永住申請できますか?
A.特定技能2号になっただけで永住許可を取得できるわけではありません。永住許可については、別途定められた要件を満たす必要があります。
Q5.特定技能2号の試験に合格すれば、必ず2号になれますか?
A.いいえ。試験だけでなく、分野ごとの実務経験その他の要件、雇用契約や所属機関に関する要件なども確認する必要があります。
Q6.特定技能1号の在留期限が近い場合はどうすればいいですか?
A.2号への移行要件を満たせるかを早急に確認する必要があります。必要な試験や実務経験を満たしていない場合には、別の在留資格を含めた対応を検討する必要があります。
Q7.特定技能2号でも登録支援機関の支援を受ける必要がありますか?
A.特定技能2号は、特定技能1号のような「1号特定技能外国人支援計画」に基づく支援の対象外です。そのため、1号の場合のように登録支援機関による支援を受けることが制度上必要とされているわけではありません。
📘まとめ|特定技能2号は「長く日本で働く」ための重要な選択肢
特定技能2号は、特定の分野において熟練した技能を持つ外国人を対象とする在留資格です。
特定技能1号との大きな違いは、
✔ 通算5年の在留期間上限がない
✔ 要件を満たせば長期的に更新できる
✔ 一定の要件を満たせば家族を呼べる
✔ より高い技能水準が求められる
という点です。
一方で、
「特定技能1号を5年働けば自動的に2号になる」
という制度ではありません。
重要なのは、
- 自分の仕事が2号の対象なのか
- 必要な技能・実務経験を満たしているのか
- いつから準備すればよいのか
を早めに確認することです。
特定技能1号で現在働いている方は、在留期限が迫ってからではなく、早い段階で2号への移行可能性を確認しておくことをおすすめします。
📞 特定技能2号への移行を検討している方へ
- 「自分の仕事は特定技能2号の対象になる?」
- 「2号試験を受ければ移行できる?」
- 「実務経験は足りている?」
- 「1号の在留期限までに間に合う?」
このような場合には、制度上の要件を確認したうえで、現在の在留状況から具体的な申請方法を検討することが重要です。
当事務所では、
- 特定技能2号への移行可能性の確認
- 必要な要件・書類の確認
- 在留資格変更許可申請の準備
- 雇用契約・業務内容等の確認
- 申請書類の作成・チェック
を実務ベースでサポートしています。
「自分は2号に移行できるのか?」と迷っている方は、早めにご相談ください。
初回相談は無料です。
▶ 無料相談・事前診断はこちら
(あなたの状況を実務ベースで個別に確認します)
※特定技能2号の対象分野、対象業務区分、技能試験、実務経験、日本語能力等の要件は、分野ごとに異なり、制度改正等によって変更される場合があります。申請時には、必ず最新の出入国在留管理庁の情報、分野別運用方針・運用要領等をご確認ください。







