【実務解説】特定技能外国人を雇用するには?|企業の要件・支援・届出を徹底解説
― Hiring Specified Skilled Workers in Japan|Employer Requirements, Support Obligations & Required Notifications ―


行政書士 永井国際法務事務所

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⚠️ このコラムが特に役立つ方

  • 特定技能外国人を初めて採用する企業
  • 特定技能外国人の採用を検討している人事・総務担当者
  • 外国人の人手不足対策を検討している企業
  • 技能実習から特定技能への移行を受け入れたい企業
  • 留学生などを特定技能外国人として採用したい企業
  • 特定技能外国人の支援体制について確認したい企業
  • 登録支援機関への委託を検討している企業
  • 特定技能外国人の雇用契約や給与について確認したい企業
  • 特定技能外国人の在留資格変更・更新について知りたい企業
  • 特定技能外国人を転職者として受け入れたい企業
  • 特定技能に関する届出や手続を確認したい企業

✅ このコラムの結論(Summary)

特定技能外国人を雇用する場合、

「外国人を採用できる会社か」

だけではなく、

「その会社が、その分野・その仕事内容で、特定技能外国人を適切に受け入れられるか」

を確認する必要があります。

特定技能は、一般的な就労系の在留資格とは異なり、受入れ企業(特定技能所属機関)側にも一定の基準や義務が課されている制度です。出入国在留管理庁も、受入れ機関について、適切な雇用契約、適切な機関であること、外国人を支援する体制などを受入れの基準として案内しています。

特に重要なのが、

  • 受入れ可能な特定産業分野か
  • 予定する仕事がその分野の対象業務に該当するか
  • 特定技能外国人との雇用契約が適切か
  • 日本人と同等以上の報酬・労働条件となっているか
  • 1号特定技能外国人に必要な支援体制を整えているか
  • 必要な在留資格申請・届出を行っているか
  • 分野ごとの上乗せ基準・協議会等を確認しているか

という点です。

また、特定技能1号では、外国人が日本で安定して働き、生活できるようにするため、原則として1号特定技能外国人支援計画を作成し、その計画に基づく支援を実施する必要があります。支援は受入れ企業自身が行うことも、登録支援機関に委託することもできます。

したがって、特定技能外国人の雇用では、

「採用する外国人を探す」

ことから始めるのではなく、

「自社が特定技能外国人を適切に受け入れられる状態になっているか」

を先に確認することが重要です。

🔰 やさしい日本語

「特定技能」は、日本で人手が足りない仕事について、外国人が働くための在留資格です。

ただし、会社が外国人を雇えば、すぐに特定技能として働けるわけではありません。

会社は、

  • どの分野の仕事なのか
  • その仕事が特定技能の対象になっているか
  • 外国人と適切な雇用契約を結んでいるか
  • 給料や労働時間が適切か
  • 外国人を支援する体制があるか
  • 必要な申請や届出をしているか

などを確認する必要があります。

特に「特定技能1号」の外国人を雇う場合には、外国人が日本で安心して働き、生活できるようにするための支援が必要です。

会社が自分で支援することもできます。

また、条件を満たす登録支援機関に支援を任せることもできます。

🔷 English Summary

The Specified Skilled Worker (SSW) system allows foreign nationals to work in designated industrial fields in Japan where there is a shortage of workers.

However, a company cannot simply hire a foreign national and have the person work under the Specified Skilled Worker status.

Employers must confirm:

  • whether their business falls within an eligible field;
  • whether the proposed job duties are permitted;
  • whether the employment contract meets the requirements;
  • whether wages and working conditions are appropriate;
  • whether the employer meets the requirements for accepting specified skilled workers;
  • whether the required support system is in place for Specified Skilled Worker (i);
  • whether the necessary immigration applications and notifications have been completed; and
  • whether any additional requirements specific to the relevant field apply.

For Specified Skilled Worker (i), employers are generally required to prepare and implement a Support Plan for Specified Skilled Worker (i). The employer may provide the support itself or entrust the implementation of the support plan to a registered support organization.

Therefore, companies should not begin with the question:

“Which foreign worker should we hire?”

Instead, they should first ask:

“Can our company legally and properly accept a Specified Skilled Worker in this particular field and position?”

📘 実務解説編

1. そもそも「特定技能」とは?

「特定技能」は、人材を確保することが困難な状況にある特定の産業分野について、一定の技能を有する外国人を受け入れるための在留資格です。

現在の制度では、

  • 特定技能1号
  • 特定技能2号

の2種類があります。

特定技能1号は、相当程度の知識または経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動を対象としています。

特定技能2号は、熟練した技能を要する業務に従事する活動を対象としています。

特定技能1号については、在留期間が通算で原則5年以内となる点にも注意が必要です。

2. 特定技能には「1号」と「2号」がある

項目特定技能1号特定技能2号
技能水準相当程度の知識・経験を必要とする技能熟練した技能
支援原則として支援が必要1号のような支援義務はない
在留期間通算5年以内が原則更新により上限なく在留可能
家族帯同原則不可要件を満たせば可能
対象分野1号対象分野2号対象分野

特に企業が初めて特定技能外国人を雇用する場合には、「1号なのか、2号なのか」を最初に確認することが重要です。

なお、特定技能2号の対象となる分野・業務区分は、1号と同じではありません。

3.特定技能は「どの仕事でもできる」わけではない

特定技能で最も重要なポイントの一つが、

「仕事の分野と業務内容」

です。

特定技能は、指定された特定産業分野について、その分野で定められた業務に従事する制度です。

出入国在留管理庁は、各分野について具体的な仕事内容(Job Description)を公表しています。

したがって、

「人手不足だから特定技能外国人を雇いたい」

という理由だけでは足りません。

例えば、

飲食店だから特定技能を利用できる

という単純な判断ではなく、

その事業が対象分野に該当し、予定する業務がその分野で認められている業務に該当するか

を確認する必要があります。

4.現在の特定技能の対象分野を確認する

現在の特定技能制度では、従来の分野に加えて新たな分野・業務区分が追加される制度改正が進められています。

出入国在留管理庁が2026年1月に示した分野別運用方針では、特定産業分野として、

  • 介護
  • ビルクリーニング
  • リネンサプライ
  • 工業製品製造業
  • 建設
  • 造船・舶用工業
  • 自動車整備
  • 航空
  • 宿泊
  • 自動車運送業
  • 鉄道
  • 物流倉庫
  • 農業
  • 漁業
  • 飲食料品製造業
  • 外食業
  • 林業
  • 木材産業
  • 資源循環

が示されています。

ただし、物流倉庫・資源循環などについては、省令等の準備が整い次第受入れが可能とされている分野があります。

したがって、単に「特定技能の対象分野一覧」に掲載されているからといって、直ちに現在受入れ可能とは限りません。最新の制度・省令・分野別運用方針を確認する必要があります。

これは、特定技能を扱ううえで非常に重要なポイントです。

5.会社側にも「受入れ機関としての要件」がある

特定技能外国人を雇用する会社は、単なる「外国人を雇う会社」ではなく、

特定技能所属機関

として、一定の基準を満たす必要があります。

出入国在留管理庁は、代表的な受入れ基準として、

  1. 外国人と結ぶ雇用契約が適切であること
  2. 受入れ機関自体が適切であること
  3. 外国人を支援する体制があること

などを挙げています。

そのため、

「外国人本人が試験に合格しているから採用できる」

というものではありません。

外国人側の要件と、会社側の要件の両方を確認する必要があります。

▼特定技能所属機関としての企業側の要件について詳しくはこちら
【実務解説】外国人雇用で会社が注意すべき7つのポイント|在留資格・仕事内容・更新・届出を徹底解説

6.雇用契約は「日本人と同等以上」が基本

特定技能外国人を雇用する場合、雇用契約についても重要な基準があります。

例えば、

  • 報酬
  • 労働時間
  • 休日
  • 有給休暇
  • 社会保険
  • 福利厚生

などについて、適切な労働条件を設定する必要があります。

特に報酬については、特定技能外国人の報酬額が、日本人が従事する場合の報酬額と同等以上となることが重要です。出入国在留管理庁の運用要領でも、日本人労働者との比較等により同等以上であることを説明する仕組みが示されています。

また、外国人であることを理由として、報酬、教育訓練、福利厚生施設の利用その他の待遇について差別的な取扱いをすることも認められていません。

▼【実務解説】特定技能1号の「日本人と同等以上の報酬」とは?|給与比較の基準と注意点を徹底解説

7.「特定技能外国人だから給与を安くする」はNG

特定技能外国人を採用する特定技能所属機関で、特に注意したいのが、

「外国人だから日本人より安い給与で雇える」

という誤解です。

これは適切ではありません。

例えば、

日本人社員 月25万円
特定技能外国人 月20万円

という設定をしている場合、単純に外国人だから安くするという考え方では、特定技能制度上の要件を満たさない可能性があります。

同程度の技能・職務内容等を有する日本人労働者との比較や、賃金規程、職務内容・責任の程度などを踏まえて報酬を設定する必要があります。

8.特定技能1号には「支援」が必要

特定技能1号を受け入れる場合、特定技能所属機関には、

1号特定技能外国人支援計画

を作成し、その計画に基づいて支援を実施する義務があります。

支援の目的は、特定技能1号外国人が、日本での職業生活・日常生活・社会生活を安定して行えるようにすることです。

ここが、一般的な「技術・人文知識・国際業務」などの在留資格と大きく異なるポイントの一つです。

▼【保存版】1号特定技能外国人支援計画とは?|作成内容・義務的支援・企業の注意点を実務解説

9.1号特定技能外国人への「10項目の義務的支援」

支援計画には、主に次の10項目の義務的支援があります。

№支援項目主な内容
1事前ガイダンス労働条件、活動内容、入国手続等の説明
2出入国する際の送迎入国・帰国時の送迎
3住居確保・生活に必要な契約支援住居、銀行口座、携帯電話、ライフライン等
4生活オリエンテーション日本のルール、生活習慣、防災等の説明
5公的手続等への同行住居地、社会保障、税等の手続の支援
6日本語学習の機会の提供日本語教室や教材等の情報提供
7相談・苦情への対応職場・生活上の相談への対応
8日本人との交流促進地域交流等への参加支援
9転職支援会社都合で雇用継続が困難となった場合の支援
10定期的な面談・行政機関への通報原則3か月に1回以上の面談等

出入国在留管理庁も、この10項目を義務的支援として示しています。

▼【実務解説】特定技能1号の支援計画はどう作る?|10項目の書き方・記載例・作成時の注意点を徹底解説

10.支援は特定技能所属機関自身が行うこともできる

特定技能1号の支援について、

「必ず登録支援機関に頼まなければならない」

わけではありません。

特定技能所属機関自身が必要な支援体制を整えて、支援を行うこともできます。

一方、自社で支援を行うことが難しい場合には、

登録支援機関

に支援計画の実施を委託することができます。

登録支援機関に全部委託する場合には、特定技能所属機関が満たすべき支援体制の基準を満たしたものとみなされる仕組みがあります。

11.登録支援機関を利用するときの注意点

登録支援機関に依頼する場合でも、

「契約したから、特定技能所属機関は何もしなくてよい」

というわけではありません。

会社は特定技能所属機関として、雇用契約の適正な履行や必要な届出などについて責任を負います。

また、登録支援機関に委託する場合でも、支援の実施状況を把握できるよう、委託先との連絡・確認体制を整えておくことが重要です。

2026年8月31日時点で、出入国在留管理庁の登録支援機関登録簿には11,579件が登録されています。

12.特定技能では「地域との共生」も重要

特定技能制度では、外国人が地域社会で生活することも踏まえた取組が重視されています。

特定技能所属機関は、一定の場合に、市区町村に対する協力確認書の提出や、地方公共団体の共生施策への協力等が求められます。

また、1号特定技能外国人支援計画を作成・実施する際にも、地域の共生施策を確認し、それを踏まえることが求められています。

例えば、

  • ごみ出しのルール
  • 防災
  • 医療・公衆衛生
  • 地域イベント
  • 日本語教室
  • 行政サービス

など、地域で生活するための情報を支援に反映させることが考えられます。

13.2027年4月1日施行の制度変更にも注意

特定技能制度については、2027年4月1日施行の支援体制に関する要件改正も公表されています。

そのため、これから特定技能外国人を受け入れる企業は、

「現在の要件を満たせば、それで終わり」

と考えるのではなく、今後の制度変更も確認しておくことが重要です。

特に、長期間にわたって特定技能外国人を雇用する予定の企業は、制度改正の内容と施行時期を確認しておくことをおすすめします。

14.外国人本人にも技能・日本語能力等の要件がある

会社側だけでなく、外国人本人についても一定の要件があります。

特定技能1号では、原則として、

  • 分野ごとの技能試験
  • 日本語能力試験等

について確認する必要があります。

ただし、技能実習2号を良好に修了した外国人については、一定の場合に試験免除の取扱いがあります。

もっとも、技能実習時とは異なる分野で特定技能として働く場合などには、別途試験が必要となる場合があります。

したがって、

「技能実習を修了したから、どの分野でも特定技能になれる」

というわけではありません。

15.特定技能外国人を採用するまでの流れ

一般的には、次のような流れで確認します。

STEP 1 自社が対象分野か確認

⬇

STEP 2 予定する業務が対象業務か確認

⬇

STEP 3 外国人本人の技能・日本語能力等を確認

⬇

STEP 4 雇用契約・労働条件を確認

⬇

STEP 5 受入れ企業としての要件を確認

⬇

STEP 6 1号の場合、支援体制を確認

⬇

STEP 7 必要な在留資格申請

▼ 在留資格変更はできる?|許可・不許可の判断基準と失敗パターン

⬇

STEP 8 必要な届出・協議会等の手続

⬇

STEP 9 雇用開始

⬇

STEP 10 雇用中の支援・届出・在留管理

このように、特定技能は、

「採用してから入管手続を考える」

のではなく、

「採用前に受入れ体制を整える」

ことが重要です。

16.特定技能の在留資格申請では何を確認される?

特定技能の在留資格申請では、外国人本人だけではなく、

受入れ機関・雇用契約・分野

についても確認されます。

出入国在留管理庁の提出書類一覧でも、

  • 申請人に関する書類
  • 所属機関に関する書類
  • 分野に関する書類

という形で整理されています。

そのため、特定技能申請では、

「外国人の書類だけ準備すればよい」

というものではありません。

特定技能所属機関側の資料も重要です。

17.特定技能の転職は一般的な就労資格と同じではない

特定技能では、転職についても注意が必要です。

出入国在留管理庁は、

「在留資格『特定技能』の方が所属機関を変更する場合は、在留資格変更許可申請が必要」

と明示しています。

したがって、

特定技能1号
A社 → B社

という転職の場合、単に特定技能所属機関を変更すればよいわけではありません。

新しい特定技能所属機関について、

  • 分野
  • 業務
  • 雇用契約
  • 受入れ機関の要件
  • 支援体制
  • 必要な届出等

を確認したうえで、必要な在留資格変更手続を行う必要があります。

▼ 【実務解説】外国人が転職したら在留資格はどうなる?|転職・就労資格・届出を解説

18.在留期間更新でも特定技能所属機関側の確認が必要

特定技能外国人の在留期間更新についても、

「本人が更新申請すれば会社は関係ない」

とは考えない方がよいでしょう。

更新時には、

  • 現在の雇用契約
  • 業務内容
  • 報酬
  • 受入れ機関の状況
  • 支援状況
  • 各種届出
  • 分野別の要件

などについて確認が必要になります。

特定技能制度は、在留資格を取得した後も継続的な管理が必要な制度です。

19.特定技能所属機関には「届出」がある

特定技能では、在留資格申請だけではなく、

特定技能所属機関としての届出

にも注意が必要です。

例えば、

  • 支援計画を変更した場合
  • 支援委託契約を締結・変更・終了した場合
  • 特定技能外国人の受入れ継続が困難となった場合
  • 受入れ機関が基準を満たさなくなった場合
  • 支援計画の実施が困難となった場合

などには、一定の届出が必要となる場合があります。

特に注意したいのが、

「退職したら届出をする」

だけではないことです。

例えば、受入れ継続が困難となった場合には、実際に退職するかどうかにかかわらず、一定の場合に届出が必要となります。

▼ 外国人雇用状況の届出について詳しくはこちら
 【実務解説】外国人雇用状況の届出とは?|企業の届出義務・期限・手続きを解説

20.定期届出についても確認する

特定技能所属機関には、特定技能外国人の受入れ・活動・支援実施状況等について、定期的な届出が必要となる仕組みがあります。

また、2026年4月1日から定期届出のルールが変更され、提出頻度が年1回となりました。さらに、一定の要件を満たす機関については、在留諸申請をオンライン申請、各届出を電子届出で行うことにより、一定の提出書類を省略できる仕組みがあります。

そのため、特定技能外国人を継続的に受け入れる企業では、

「申請時の書類」だけでなく、「雇用後の届出」まで含めた管理体制

を作っておくことが重要です。

21.特定技能外国人の雇用でよくある失敗

❌「特定技能なら、どんな仕事でもできる」

特定技能は分野・業務が限定されています。

❌「本人が技能試験に合格していれば採用できる」

本人側の要件だけでなく、会社側にも受入れ基準があります。

❌「外国人だから給与を安くしてよい」

日本人労働者との比較等を踏まえ、適切な報酬設定が必要です。

❌「登録支援機関に頼めば会社は何もしなくてよい」

登録支援機関に支援を委託しても、会社としての義務がすべてなくなるわけではありません。

❌「特定技能1号と2号は同じ」

支援、在留期間、家族帯同等の取扱いが異なります。

❌「特定技能なら転職は自由」

所属機関を変更する場合には、在留資格変更許可申請が必要です。

❌「入管への申請だけすればよい」

特定技能では、受入れ機関としての届出等にも注意が必要です。

22.特定技能外国人を採用する前のチェックリスト

確認項目チェックポイント
対象分野自社の事業が対象分野に該当するか
業務内容予定する仕事が対象業務に該当するか
外国人本人技能・日本語能力等の要件を満たすか
在留資格1号・2号のどちらか
雇用契約特定技能の基準を満たしているか
報酬日本人との比較で適切か
労働条件労働時間・休日等が適切か
受入れ機関会社側の要件を満たしているか
支援1号の場合、支援体制を確保しているか
登録支援機関必要に応じて委託先を確認したか
地域共生市区町村の共生施策等を確認したか
在留資格申請必要な申請を確認したか
届出必要な届出を確認したか
分野別要件所管省庁等の追加要件を確認したか
在留期限更新時期を管理する体制があるか
転職・退職変更・退職時の手続を確認したか

23.企業側で「特定技能外国人管理表」を作っておく

特定技能外国人を複数雇用する場合には、個々の担当者が記憶だけで管理することは困難です。

例えば、

管理項目内容
氏名外国人社員の氏名
国籍国籍・地域
在留資格特定技能1号・2号
在留期限在留期限
分野介護・外食等
業務区分実際の担当業務
雇用開始日入社日
契約期間雇用契約期間
報酬給与等
支援方法自社支援・登録支援機関
支援担当者支援責任者・支援担当者
更新時期在留期間更新の予定
届出必要な届出の管理
配置変更業務変更等の履歴

などを管理する方法があります。

ただし、在留カード等の個人情報を扱うため、アクセス権限や保管方法にも注意が必要です。

24.特定技能外国人の採用で専門家への相談をおすすめするケース

次のような場合には、採用を決定する前に専門家へ相談することをおすすめします。

  • 自社の事業が特定技能の対象分野か分からない
  • 予定している仕事が対象業務か分からない
  • 特定技能1号と2号のどちらが適切か分からない
  • 技能実習から特定技能への移行を検討している
  • 留学生等を特定技能として採用したい
  • 転職してきた特定技能外国人を採用したい
  • 雇用契約の内容に不安がある
  • 給与設定が適切か分からない
  • 支援計画をどう作ればよいか分からない
  • 登録支援機関を利用すべきか分からない
  • 特定技能に関する届出が分からない
  • 特定技能外国人の在留資格更新を行いたい
  • 特定技能外国人が退職することになった
  • 会社都合で雇用継続が困難になった
  • 配置転換・業務変更を行いたい

特に、

「採用してから特定技能の要件を確認する」

のではなく、

「採用を決める前に、自社が特定技能外国人を受け入れられるか確認する」

ことが重要です。

25.よくある質問(FAQ)

Q1.特定技能外国人なら、どの会社でも雇用できますか?

いいえ。特定技能は対象となる特定産業分野や業務が定められており、会社側にも受入れ機関としての基準があります。

Q2.特定技能1号と2号の違いは何ですか?

特定技能1号は相当程度の知識・経験を必要とする技能を要する業務、2号は熟練した技能を要する業務が対象です。また、1号では支援が必要となるなど、制度上の取扱いにも違いがあります。

Q3.特定技能1号の外国人を雇う場合、登録支援機関との契約は必須ですか?

必須ではありません。
会社自身が必要な支援体制を整えて支援を実施することもできます。
一方、自社での支援が難しい場合には、登録支援機関への委託を検討できます。

Q4.特定技能外国人の給与は日本人より安くてもよいですか?

特定技能外国人の報酬については、日本人労働者との比較等を踏まえ、同等以上となることが求められます。
「外国人だから安くする」という設定は適切ではありません。

Q5.技能実習2号を修了した外国人なら、試験を受けなくても特定技能になれますか?

一定の場合には技能試験・日本語試験の免除がありますが、技能実習時とは異なる分野で特定技能として働く場合などには別途試験が必要となる場合があります。

Q6.特定技能外国人は転職できますか?

転職自体は可能ですが、特定技能では所属機関を変更する場合、在留資格変更許可申請が必要です。

Q7.特定技能外国人が退職したら、会社は何をすればよいですか?

退職に伴う届出など、必要な手続があります。また、受入れ継続が困難となった場合には、退職前であっても一定の届出が必要となる場合があります。

Q8.特定技能外国人を採用した後も会社が管理する必要がありますか?

はい。
特定技能では、採用時の在留資格申請だけでなく、支援、届出、在留期限、雇用契約、業務内容などを継続的に管理することが重要です。

📘まとめ|特定技能外国人の雇用は「採用」より「受入れ体制」が重要

特定技能外国人を雇用する場合、企業が確認すべきなのは、

① 対象となる分野か

② 予定する業務が対象業務か

③ 外国人本人が要件を満たしているか

④ 雇用契約が適切か

⑤ 日本人と同等以上の適切な報酬となっているか

⑥ 受入れ企業としての要件を満たしているか

⑦ 1号の場合、必要な支援を実施できるか

⑧ 必要な申請・届出を行っているか

です。

特に重要なのは、

「外国人を雇えるか」ではなく、
「自社が、この分野・この仕事内容で、特定技能外国人を適切に受け入れられるか」

という視点です。

特定技能は、単に外国人を採用する制度ではありません。

採用

⬇

対象分野・業務の確認

⬇

外国人本人の要件確認

⬇

雇用契約・労働条件の確認

⬇

受入れ企業の要件確認

⬇

支援体制の整備

⬇

在留資格申請

⬇

雇用開始

⬇

支援・届出・在留管理

⬇

更新・転職・退職時の手続

というように、採用前から雇用終了まで継続的に管理する制度と考えることが重要です。

特に特定技能1号では、支援計画に基づく支援が制度の重要な部分を占めています。

📞 特定技能外国人の雇用についてお困りの企業ご担当者の方へ

  • 「うちの会社は特定技能の対象になる?」
  • 「この仕事で特定技能外国人を雇用できる?」
  • 「特定技能1号と2号のどちらがよい?」
  • 「技能実習から特定技能へ移行したい」
  • 「留学生を特定技能として採用したい」
  • 「特定技能外国人の給与設定はこれで大丈夫?」
  • 「支援計画をどう作ればよい?」
  • 「登録支援機関を利用した方がよい?」
  • 「特定技能外国人の転職を受け入れたい」
  • 「特定技能の届出がよく分からない」
  • 「在留資格の更新をしたい」
  • 「特定技能外国人の退職時に何をすればよい?」

このような場合には、

採用を決定する前に、特定技能の要件と会社側の受入れ体制を確認すること

が重要です。

当事務所では、

  • 特定技能外国人の採用に関する在留資格の確認
  • 対象分野・業務の確認
  • 在留資格変更・認定・更新に関する相談
  • 必要書類の確認
  • 特定技能外国人の雇用に関する在留資格上のリスク確認
  • 特定技能制度に関する手続のサポート

などをサポートしています。

「この外国人を、この仕事で特定技能として雇用できるのか分からない」

という場合は、採用を決定する前にご相談ください。

初回相談は無料です。

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※本コラムは、特定技能制度、特定技能外国人の雇用、受入れ機関の要件、支援、在留資格申請及び届出等について、出入国在留管理庁その他関係行政機関が公表する情報を踏まえた一般的な解説です。
特定技能制度は、分野ごとに業務区分、受入れ要件、試験、協議会その他の追加要件が定められている場合があります。また、制度改正や省令・告示・運用要領等の改正により、必要な手続や取扱いが変更されることがあります。
特定技能外国人を実際に採用する際には、最新の法令、出入国在留管理庁及び各分野を所管する行政機関の最新の公表資料等をご確認ください。
なお、本コラムは個別の事案について、特定技能外国人の採用・就労の可否、在留資格認定・変更・更新の許可その他の結果を保証するものではありません。

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